穴が空くほどに、じっと手を見つめていたら、生命線が少し短くなっていることに気づきました。親指と人差し指の間から、力強く刻む込まれて伸びる皺は、すぐさま途中で薄くなり、方々へ拡散して消えて行きました。
‥さて、と‥。
とりあえず思いつくもの全て試した挙げ句その全てを拒絶され、しばし呆然、というか何も考えずにただ空を見つめ惚けていたのですが、そうやって時の流れに身を委ねていたら、ジワジワと身体全体がポジティブ志向に向かい始めました。健康な人間でも、一日に軽〜い躁鬱状態が4回ほど繰り返されていると聞いたことがあるんですが、僕も気が滅入ってしまったときは何もせずジーッと静かにやり過ごすことにしています。そうすると長くても2時間くらいで気分が回復してくるのです。だから本当なのかもしれません。
ジキルとハイドではないですが、躁状態に入った時間帯は僕の中でラテンの血が踊り出します(日本人だけど)。そうなったら、その気分を最大限に活用してやるのです。よっしゃ、ラテン系で行こう!
取り敢えず情報を求めネットを徘徊しようと思い立ち、「Mac mini 3.5」とググッてみる。するとトップに「AMUG Mac mini 3.5" Drive」というページが上がってきた。普段は英語サイトなんて読まないから、即日本語のページ検索に切り替えるんだけれど、ラテン系なノリになっている僕はどういうわけかその時、なんとなくそこをクリックした。すると‥、
あらま、別に徘徊する必要もないし、誰に尋ねる必要もない。ここに欲しい情報すべてが掲載されてるじゃんかよ。
海の向こう、オーストラリアの人が、笑えるくらい同じ主旨のMac miniカスタマイズに興じている。いやはや、様々に姿を変えたミニの掲載写真とベンチマークを眺めているだけでオカシイ。こんなリンク先が愉快。こんなのもある。さらにホイのホイ。
「AMUG Mac mini 3.5" Drive」を読んでいくと、なるほど、これらのミニ・ユーザーは皆"THE IDE ADAPTER"なるものを使っている様子。そしてそのギアを使ったミニでは、普通に3.5"内蔵HDを1台、あるいは2台で使えている。さらに読み進むと、そのページの最後の方に実にさりげなく、「このTHE IDE ADAPTER、売ってるよ」と書いてあるじゃないか。素直に思った。
まずは何よりAmazon.comにアクセス。PC関連であれこれ捜すも、残念ながら取り扱ってない気配。まあ、当たり前かも知れない。しかし思い立ったら吉日、すっかりラテン系になっている僕に絶望感はもはや微塵も訪れる気配無し。そのギアをプロデュースしているAdamさんにメールすることにした。もちろん、英語で。
しかし、僕の英語力はせいぜい義務教育の授業で学んだ英語力+αくらいのもので、これまで瞳の青い人に話しかけたことはおろか、手紙も書いたことはない。っていうかそれ以前に海外旅行なんて未だにしたことがない。
今から思えばよくそんな気になれたなと思うのだけれど、ラテン状態に加え、数時間前の徹底的な失敗による絶望感の反発、そしてなにより「絶対欲しいぞ、それ(+オレもmini仲間に入れて!)」という強力な欲求が僕を変えた。Mailを起動しておもむろにタイプ。英単語で文章打つのに慣れてないから指使いが覚束ないが‥
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・ ・* ・ハロー、アダムさ〜ん。 ・* ・ ・
「AMUG Mac mini 3.5" Drive」見たよっ!(*^∇^)o!
僕のMac mini用に、
是非IDE ADAPTERを2個欲しいんだ〜!
ねーねー、IDE ADAPTERの入手方法を教えてー。
××××××××(本名)
××××××××(住所)
ふろーむ、日本〜。
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個人的にこの文章でのポイントは「2個欲しい」と明記したところだと思う。ラテンなノリでも、押さえておくべき所は心得ている。
幾度か推敲したあと(あまり修正することもなかったが)、送信ボタンを押したのは日付変わって月曜日の深夜。後は運任せ、もう寝ることにした。