連載第16回
2005年7月20日
GoLive CS2体験版を使ってみた

 とりあえず自己満足の範囲でCSSへ乗り換えた本サイト。最終的にはテーブルレイアウトもCSSへ移行したい。果たして使えるのかGoLive CS2。
 

 前回、途中で終わってしまったGoLive CS2体験版にまつわるあれこれ。CS2に対する僕の期待があまりに高すぎたせいか、それとも間近にせまった新Mac mini発表の憶測に気持ちが奪われているせいなのか、今回は手短に済ませてしまいます。ごめんなさい。

いきなり結論ですみません

 そんなわけで7月3日に配布開始された体験版を早速ダウンロードし、現在Web作業に使っているGoLive CSの不満な部分に対して、どう改善されたのかをチェックしてみた。CS2のレイアウトウィンドウで作業すると‥。

 が~~~ん、イキナリ駄目じゃないですか!萎えた。前バージョンと同様、レイアウトウィンドウでテキストが正確に表示されない。いや、レンダリングエンジンが違うんだから「正確さ」は気にしないけれど、はみ出したり、消えちゃうのはマズい。初っぱなからガックリ来たけど、ちょっと気を取り直して、それじゃあプレーンなテキスト画面ではどうだ?

 ドッカーン!文字化けしてるじゃないですかっ!前バージョンではちゃんと日本語で表示できてたのに。エンコードが狂ってるのかなと思ってあれこれ試してみたけど駄目。これじゃあ改悪だなあ。
 まあ、僕はWebに関して全くの素人だし、もしかしたらちゃんと機能させるための手続きがあるのに、そこに気付いてないだけかもしれない。あるいは体験版だからかもしれない。が、半日試用してみて、動作スピードも変わってない気がするし、僕の使い方だとテキスト周りの作業が逆にキツくなってしまったので、結論としては「今回のバージョンアップは見送り」で構わないなと判断。でもせっかくなのでテーブルをCSSに変換するのはどうすんだ?と思い、もう少し使ってみた。

使い方が…よく分からん

 まず、当サイトのヘッダ部分(ロゴ部と写真等の2段テーブル組)を変換してみようとあれこれ試してみた。しかし相変わらず説明を読まないので、使い方がよく分からん。レイアウトグリッドを使ったものには変換できるんだけど、テーブルへの戻し方がよく分からない(別に戻らなくてもいいんだけど)。

 てっきり既にテーブルでレイアウトしてあるものを自動的にCSSへ変換してくれるものと思っていたので、少々がっくりした。しかしこれも、所定の手続きがあるのに僕が気付いてないだけかもしれない。っていうか、その可能性の方が大きい。とりあえずCSSの基本テンプレートがいくつか用意されていたので、そこから新規ページにヘッダ部分と本体部、フッタ部分を挿入してみた。

 まあ、テーブルで組んでる時とさほどニュアンスは変わらない。

 で、これをソースで見てみると…。

 配置したCSSによるカラムをソースで表示してみて、しばらくジーーッと見つめてみた。ああなるほど、そういうことか~。ようやくCSSレイアウトの意味が分かってきた。

 最初見たときは、何だテーブルで組むのと変わらんじゃないか、と思ったんだけど、「見せ方」に関係する記述はほとんどhtml内のヘッダ部に内部スタイルシートとしてまとめてあって、「読み物」としてのコンテンツの部分は、ほぼ素のままボディへ置くことができると分かった。なるほどねー。つまり、後で内容の修正が入っても、画面上の配置なんかの修正はスタイルシートの方でやればいい。ちょっと手間かもしれないけれど、最初にレイアウトの構成をキッチリやっておけば、後はもう「文章を考えるだけ」の作業に没頭できる。これは僕にはとても重要。

 こうやって書くと「でもそれは別にテーブルで組んでも同じじゃん」って言えないこともないけど、<body>内の記述は僅かながらシンプルになるし、実はこの僅かな差が大きい。それに後々サイト全体に渡るファイルのメンテナンスや修正が入った場合を考えると、絶対CSSで分離しておく方が効率が良い。

 ここまできて初めて、よく耳にする「文章とレイアウトの分離」というCSSレイアウトの本質が理解できた気がする。長かった‥。自分では本サイトを80%くらいCSS化したと思っていたけれど、レイアウトにテーブルを使っていたこれまでのコーディングでは、本来の理念からすれば50%ほどのCSS化に過ぎなかった、ということか。

とことん使わせて頂きます

 で、そんなことに今更ながら気が付いて感心していると、ふとまたあることに気付いた。今、CS2体験版でテスト作成してみたこの書類、前バージョンのCSで開けるんじゃなかろうか‥。

 やってみたらなんの問題もなく開けた。まあ基本的にテキストファイルなんで当たり前だけど。CSSエディタウィンドウでの操作も特に問題ない、っていうか、今までのバージョンでも普通に装備してたのに全然気付いてなかっただけだと分かった‥。ならば、この内部スタイルシートで作った書類から外部スタイルシートに書き出しして、そこでCSバージョンで不備なものがあれば、手打ちで対処すれば万事OKなんではなかろうか。いや、それで大丈夫なんだろう。
 そこでCS2は早々と終了させてしまい、CSを使ってCSSのレイアウトでどういうことが出来るのか色々試してみた。が、なにぶん取説を読んでないし、早わかり解説書の類も持っていないので、挙動が今ひとつよく理解できない。例えば、3段カラムにした際、コンテンツ内容によっては隣のコラムが意図しない位置へ移動してしまったりする。これはもうこれまでのように運にたよってはいられないなと思い、書店でWeb creatorsの8月号を買った。

 実は今月号には付録の小冊子が付いていて、それがタイミングよく「CSS導入ハンドブック」なんですな。ハウツーだけじゃなくて、概念的なところの説明も入っているので、これ狙いで買った。でも初心者なんで、すぐに更新開始!というわけにはいかない。しばらくはトライ&エラーしつつ、結局、再び手打ちに戻っていくワケで、何か感慨深いものがある‥。でもGoLiveのサイト管理機能はとても助かるので、テキスト表示の不具合はあるけれどうまく付き合っていこうと思う。

 というわけで繰り返しになるけれど、今回CS2へのバージョンアップは見送りとなった。PhotoshopもCSで全然不満は無いのでバージョンアップしない。今回はアドビ関連すべてアップ無し。すまんアドビ、儲かってるからいいだろう。とりあえずGoLive CS2体験版は残り12日使える。使える間はとことん検証に使ってみる。期間中に当サイトのテンプレート完成に貢献してくれたら嬉しい。これ、体験版の正しい使い方。

 次回は、もしそうなるならば、新Mac miniについて!