連載第94回
2015年8月23日
ヘンリーネック・シャツで夏をやり過ごす(ジョブズの真似)

 以前から何度も書いているように、僕は服装に関して全く頓着しないというか、センスが皆無というか、まあ完全に無関心なら問題ないのだけれど、人と会う時は相手が不快に思ったり失望したりしないようにしなきゃと、なまじ考えたりするものだから自ら人生を困難にしている不幸な人間で、悩んで悩んで悩み抜いた挙句、結局はいつも「見た目なんて別にどうだって良いではないか」と開き直って思考停止してしまい、未だにダサいおっさんとして日々をやり過ごしているのですが、まあ、見た目通りのまま生活実態もダサいので他人の中でギャップは生じておらず、特に問題も起きずに凡な毎日を送っています。

オレのジョブズ・スタイル見つけた

 そうして数十年、代わり映えしない服装でやり過ごしてきたのですが、数年前にいわゆる「ヘンリーネック・シャツ」というものを隣町にある某ヤングカジュアル・ファンションショップ(※ユニクロではない)に立ち寄った際に何気なく購入してみたら、デザインや機能性と言うより、それに使われていた「生地」の肌触りがとても心地よくて気に入ってしまい(ちなみにユニクロのも試してみたけれどダメでした)毎日着るようになり、1年毎にそのお店に出向いては買い増しするようになりました。そして気付いたのです。

これって、Jobs?

 僕がジョブズの真似をできるとしたら、いつも同じ格好をしていることくらい。例えばこの本「できれば服にお金と時間を使いたくないひとのための一生使える服選びの法則」の帯に書かれてあるように、状況に合わせて服装を選ぶ必要がある人はひたすら技術を学べば良いのであって、端からその必要などない人間はそもそも清潔感だけを気にしておけば問題ない。もう考えるのを完全に放棄しました。

でも閉店

 しかし、その某ヤングカジュアル・ファンションショップは閉店しました。しかもその製品自体が絶版したらしく、系列のネットショップを回っても既にカタログから消え失せていました。
 せっかく自分のカタチを見つけられたのに…と絶望しながら、ヘンリーネックだけに集中して代替品を探し回り、試しに購入してみたのがコチラ。AVIREX デイリー ヘンリーネックTシャツ

 半袖とは言え、生地はこれまでのより厚手で、これで今夏を乗り切れるのだろうかと思ったのだけれど、肌触りは意外によく、大きく伸縮も効いてさらに丈夫な感じ。開封時は匂いが気になったのですが、まずは一度洗濯してしまうと気にならなくなったし、数回洗ったらすぐ伸び切ってしまう安価なTシャツとは違い、これはかなり長期間もちそうです。Jobsスタイル継続決定、4枚買い増しました。ちなみにサイズにもよるけれど結構身体にフィットするので、ボディラインが気になる方はご注意。

でも分からない

 それにしても服装はよく分かりません。例えばこんな記事「ヘンリーネック-コーデの幅を広げる着こなしとアイテム紹介」を読みつつ写真を眺めてみても、組み合わせの妙とか、全く分からないのです。地図を読めない人の気持ちが分かる瞬間です。

 そんなワケで、毎日ヘンリーネックシャツのグレーとチャコール色を交互に着ている人を見かけたら、それは僕かも知れません。