連載第69回
2014年9月14日
安くて速い「Crucial MX100 512GB」 購入

 実は比較的遅めのSSDデビューだったフリフリですが、ふと気付いてみればそれから複数のメーカーの製品をそこそこ試していたのでした(4メーカー、5〜6製品ほど)。そうして蓄積された、有るような無いような、まるで根拠の無い経験値を元に導かれた印象は「SSDって、意外に壊れないな…」です。僕の利用環境ではもう十二分に高速で全く不満もないし、おまけに軽くて電気も少ししか喰わない。唯一の不安は信頼性能だったのだけれど、昔の回転系HDの時は1年ほどで壊れた時もあったような。そう考えるとSSDに対する信頼性への印象は、個人的に良好になりつつあります。ただし、運悪く壊れる時は予兆なく一瞬だそうなので、回転系HDを併用したデータのバックアップは必須。

 さて、今回久々にSSDを新規購入。Crucial の新製品「MX100」の512GB(CT512MX100SSD1)。このSSD、発売当初から「何だこの安さは!」ということで注目を集め、「でもどうせUSBメモリなんかに使われている遅いチップ使ってるんじゃないの?」という疑惑を振り払う通常のMLC仕様ということでさらに話題を集めている人気製品。この記事を書いている時点でも他メーカーがなかなか追従出来無い安さで市場をリードしており、今回購入した512GBで2万2千円強というのは非常にコストパフォーマンスが高い。2個買ってRAIDを組み、計1TBとしても、当時安さで話題となった同社M500 960GBより安いのです。ちなみにパッケージの中身は本体とスペーサーというシンプルな構成。必要十分。

ファームウェアの確認と「DriveDX」での健康チェック

 本体の背面を見ると、ファームウェアは「MU01」となっていて、記憶が確かならこれは以前のM500と同じ名称ですが、内容は異なっているハズ。そこで、まずは最新ファームウェアが公開されているかどうか確認してみようと早速、CrucialのSSDファームウェアDLページにアクセスしてみたのだけれど、まだこのMX100がサポート製品リストに挙がっていないところを見ると、どうやらこのMU01が最新版のようです。

 次はSSDの健康チェック。早速、2.5インチSATAのフォームファクタ記憶デバイス用に愛用している「LCH-LB2TTB」のケースに装着します。最近はすぐ換装できるように皮を外したままの裸族状態(一般の方は、感電事故等が起きないよう完全に組み立ててから使いましょう)。

 ところで、アチラのPC界隈だとHDやSSD等の健康チェックはCrystalDiskInfoというアプリを使うのが一般的らしいのですが、生憎Mac界隈だとフリーでそれに相当するものが無い。しかしこの手の健康チェックアプリを必要とする場面は多々あるので、ちょっと高価ではあるものの「DriveDx」をApp Storeで購入しました…って、画像をキャプチャするのにApp Storeへアクセスしたら期間限定で20%オフになってる!僕が買った時は2,600円もしたのに!

 …さて。Macに内蔵しているHDやSSD、また外付けの場合はThunderbolt経由であれば内蔵時と同じように詳細なチェックが可能です。仕様上、USB接続だとチェックは出来ません。なので、やはり上記のThunderboltケースは僕にとって重要。Thunderboltで接続後、アプリを起動してみると、新品購入だけあって全く問題無し、ノープロブレムでした。

ベンチ性能チェック

 最近のSSDはどれも十分に高速なので、もう興味を持たれている人も少なくなったとは思うのだけれど、とりあえず「Blackmagic Disk Speed Test」でアクセスベンチ性能を計測しておきます。
 ここで以前掲載したM500 960GBより遅いじゃないかという指摘が予想されますが、今回の計測は1.3GHzのMacBook Airで行ったということを考慮に入れておいてください(以前まではMac Proに内蔵して計測)。この環境でも、10bit 4:4:4 フルHDの24pなら書き込み・読み出し共に要件クリアです。今後機会があればMac Pro内蔵状態でも計測してみたいと思います。

まとめ

 何ゆえ本製品を新規購入したのかと言うと、「音楽制作日記のためのサーバー引っ越しメモ」の第100回にも書いた、これから始める「まわるフリフリのフリ、平成の大工事」の作業環境に使用する為。これまでMacBook Air本体内で使用してきたMAMPはflfl.meの作業専用で使っているので、flipflipflip.comへ切り替えるのにマルチドメイン対応のMAMP PROの購入を考えたのですが、何と5,800円強もするのです。う〜んと数日悩み込んで「どうせ出費するならSSDを追加して起動ディスクを切り替えればフリー版のMAMPを別ドメイン用に使えるんじゃないか?併せて未だ導入していないMavericks(10.9)もインストールして使い勝手を試してみたい」とかセコい事を考えたのでした。ええ、セコいですよ、自覚しています。