連載第88回
2026年5月5日
SSDに貼り付けたヒートシンクを身の回りにある物で取り外す

昔、まだ手元にシルバータワーのMac Proがあった頃、SATA HD用ベイではなく、PCI増設ボードにNVMe M.2 SSDを装着して使っていた時期があった。少しでも放熱の役に立てばと思い、「AINEX M.2 SSD用ヒートシンク HM-21」を貼り付けていたが、その後Mac Proを浄化し、SSDはケースに入れてバックアップ用途で使うことにした。しかしこの時、SSDに取り付けたヒートシンクが微妙に厚く、収納出来るケースを探すのにかなり難儀した。

上図の「ineo」というモノがようやく見つけ出したケースで、ヒートシンク装着のまま無事収納出来たのは良いけれど、ケーブルの仕様がUSB3.0だったかで折角のSSDの性能を活かし切れなかった。
そこで、Thunderbolt 3以上に対応した厚めのケースをアレコレ探し、「SANZANG USB4/Thunderbolt 4対応 外付けケース 40Gbps」を購入してみた。

期待しつつSSDを取り付け、さて蓋を閉めようとしたのだが、ほんの、ほんの僅かにヒートシンクの背が高く蓋が閉まり切らない…。目的が果たせずに終わった。

恨めしや、この微妙な背の丈。

あまりにも頑強な粘着シールの取り外し

以前もどこかで粘着シールを使って組立てた製品の分解修理・再組立ての困難さについて書いた記憶があるのだけれど、今回のSSDチップの上に粘着シールで貼り付けたヒートシンクを取り外すだけという些細な行為も非常に困難にしている。この強力な粘着力は、取り付け後に「決して分解しない」のであれば素晴らしい性能ではあるが、しかし、今回は取り外したいのだ。

▶︎難しくて手間のかかりそうな事はやりたくないし、当然お金もかけないかけられない

定番の接着部分を温めて柔らかくして剥がすという方法も、自分はドライヤーを持っていないので却下。溶剤を使ってシール部分を溶かすということも考えたけれど、基板の上に液体が垂れ落ちることに強い抵抗を覚える。カッターナイフの使用も考えたが、予期せぬ事故は起したくないので不採用。本サイトのスローガンは「お気楽ラテン系脱力コンテンツ満載」なのだ。

というわけで、新文芸坐「友の会」メンバーズカード(既に期限切れ)を使う。

このカード、プラスチック製でメチャクチャ薄いタイプ。一般的なクレジットカードの類だと0.5mmほどの厚さがあるけれど、この新文芸坐のカードはおそらく0.2mmくらいなのではなかろうか。ペラペラである。これで行く。
ちなみにコロナ禍の間に有効期限が切れてしまい、その後のネット会員への移行も全くタイミングが合わず、溜まっていたポイントも移行させる機会を失った。そんな無価値となったカードがなんでまだカード入れの中に収まっていたのか分からないが、たぶんこの時のためにコレはソコにあったのだと考える。

おそらくここであろうと思われる、アルミ製のヒートシンクとチップの隙間に軽く割り込ませる。ペラペラなカードではあるけれど、柔らかいからカードが割れることはない。

ノコギリみたいに押したり挽いたりしてゆっくり進んで行く。ヒートシンクの中間辺りまで来ると、粘着テープの抵抗も強くなり、両の手に籠める力も相当になる。

半分ほど進んだところで、もう少し素早く効率的に剥がすことは出来ないものかと、お好み焼きヘラを割り込ませてみた。が、しかし、ヘラを使ってテコの容量で隙間を広げようとしたら、アルミ製で頑丈なヒートシンクはびくともしないまま、SSDの基板の方がグニャ〜と湾曲してしまい、ヤバい!と急いで抜いた。今の曲がりでチップの方が壊れてしまったのではないか!

この段階で悔やんでも意味がないので、さらにチマチマとカードをねじ込んで行く。上図辺りまで来るのに、ソコソコの力と時間はかかったものの、行けそうな雰囲気である。

行けました。

見事、手持ちのカードだけで目的を果たして清々しい気分である。チップの上にまだ貼り付いている粘着テープは、この状態になればペロ〜ンと簡単に剥がすことが出来、チップの上に粘着材が残ってもガムテープなどでペタペタやればすぐ取り除くことが出来る。ちなみに一瞬曲がってしまったSSDだけど、再度ケースに取り付けて動作確認してみたら、無事認識された。まだ使えそうで一安心。