連載第94回
2015年10月11日
OS X El Capitan:そろそろ「iCloud Drive」にアップデートすべきか…

 これまでMountain Lion(OSX 10.8.5)をメインにしてきたので、iCloudは旧来のまま、未だiCloud Driveにアップデートしていない状態で過ごしてきました。それで特に不都合などは無くて、日常では単純にメールの同期、カレンダーの同期、メモの同期くらいが自動的になされるのを「まあ便利なことよ」と思っていたくらいです。しかしEl Capitanになって注目している「新しいメモ」を雑文メモ整理に試してみたいと久々に興味が湧いて、そろそろiCloud Driveにアップデートすべき頃合いかと考え始めました。

懸念点が少々

 ところが、iCloud Driveにアップデートすると、現在所有しているApple関連機器の間でデータの共有で不都合が出るらしいのです。下記のFAQを読んでみると、iCloud Driveでデータ共有するには、Macの場合はヨセミテ以上、iOSならバージョン9以上でないといけないらしい(?)。
 果たして全てのデータが共有出来ないのか、それともカレンダーに書き込んだイベントくらいは引っ張ってこれるのか、そこのところがよく分かりません。例えばこれまで蓄積してきたメモの備忘録など、Mac Pro側で最新版にアップデートすると、MacBook Airの方の旧メモはもうそのローカルだけで塩漬けになってしまうのでしょうか?

El Capitanが分水嶺

 まだEl Capitanをインストールして日が浅く、メイン作業OSとして完全移行出来るかどうかの判断は出来ないのですが(まだサードパーティ製のアプリやプラグインの対応が怪しいし)、El Capitanはそれ以前のMavericks、Yosemiteにあった「もっさり感」が解消され、かなり軽くなっていると思います。不具合が無くなって動作が安定すれば、とても快適な作業環境になるのではないか。僕の中ではこのタイミング、El Capitanが分水嶺になる感じです。Photoshop CS4はここで終わるし、多少は軽くなっている最終版のAperture 3.6は10.8.5では動かないし、上述の新しいメモもそうだし、iOS 9との連携などを考えるともう潮時かなという感じ。

メモからアップデートしてみる

 Mac ProのEl Capitan上のメモには「アップデート」の表示が出ていて、ユーザーが任意のタイミングでいつでも更新することが可能になっています。説明によれば、ここでアップデートすると10.8.5のMacBook AirはiCloudへアクセス出来なくなるわけですが、まあ、お気楽なAirだしそれでも構わないかな…という気になってきました。El Capitanが安定したら、MacBook Air自体をそちらに移行すれば良いし。ちなみにここでiCloud Driveにアップデートすると、僕の手持ちのApple製品で共有関係を築けるのはMac ProとiPod touch(第5世代)だけになります。

 ではメモのアップデートボタンを押してみます。

 続けるを押すと、表示したデバイスもアップデートしないとアクセスできないよ、と注意を促されます。未だ所有している初代iPod touchと初代iPadは当然このリストに含まれていません。

 ちなみに上図の「詳しい情報…」をクリックすると、次のような説明が表示されます。なんか…よく分からないんですよねぇ、読んでも。

 そして「今すぐアップグレード」を押しました。念を押して聞いてきます。他のデバイスもアップデートしてくださいね!と。

 少し経つと、突如FinderのサイドバーにあるiCloud Driveにアプリ用のフォルダが現れました。一体何が起きているのかさっぱり分かりません。

 インターネットアカウントからiCloud Driveのオプション等あれこれしていたら「今すぐiCloud Driveにアップグレードしますか?」と聞いてきたのですが、今までの行程はまだアップデートじゃなかったのか?よく分からないが、続ける。

なんかクルクル回っている

 もうボタンを押して後戻り出来なくなったので、唯一共有可能なiPod touchの方のメモもアップデートをクリックしてみた。が、なんかクルクル回っていて一向に終わる気配がしない。Mac ProのFinderに見えているiCloud Driveも容量が1.7MBだったり、164GB空き、と表示されていたりで混迷を極めています。かれこれ2時間ほど経過しているのですが、そうこうしているうちに、過去データなんてまっさらに無くなってしまっても何も後悔することなんてないな…とラテンな気分が湧いてきました。映画観に行ってきます。

 たぶん明日には、どうにかなってるんじゃないでしょうか。