連載第20回
2012年12月1日
768GBのSSDに12万円は無理。

 11月30日、ようやく新しいiMacが発売開始となったようです。「ようです」というのは、まだ実機を見ていないからなのですが、帰宅してからオンラインのAppleストアを覗いて、以前から気になって気になって仕方なかったというよりも、どちらかと言えば「嫌な予感」の方が強かったストレージ・オプションの768GB SSD、そのお値段を見て吹き飛びました。

 端数の120円はさておくも、768GBのSSDに12万円は絶対無理(初代MacBook Air登場時のお値段229,800円の衝撃を思い出した)。個人的にはもう、Macが本体内に搭載する記憶媒体はOSとアプリケーション、その他諸々合わせても128GBのSSDで十分(将来、より安価になって容量が増えるのは当然構いません)、大容量の作業データや大切なバックアップは外部ストレージで、というスタイルが確立されつつあります。それはもちろんThunderboltの転送速度や柔軟性の素晴らしさのおかげで、今更わざわざMac本体内に故障する可能性のあるものを閉じこめておくのはリスクが大きいと感じてしまうのです。ましてや回転系ストレージは言わずもがな、iMacのような「解体」するのも困難なマシンに…。

 しかし人の置かれた状況は多種多様、3TBの大容量ハードディスクを内蔵したいと思うユーザーが居れば、1TBのFusion Driveがピッタリと思う人も居るだろうとは思うのだけれど、おそらく近い将来に128GB、256GB、512GBという、より多様なニーズに合わせたSSDオプションが拡充されるのは十分に期待していいと思います。とりあえず発売して消費者の反応を見る、これが一番手っ取り早い市場調査。僕は密かに「768GB SSDオプションがほとんど選択されなかった!」という結末に期待していたりします。どちらにしても注目している27インチモデルの今年中のゲットは難しそうですし、まったりと春まで様子を見るとしますが、そうなると調子の悪い手持ちのMac Pro(悲しいかなThunderbolt非搭載)をもう少しテコ入れする必要が出てきそうです。