連載第27回
2012年6月2日
ユレル:その8「イントロ2つの素材から」

 それにしても夜帰宅する途中に空を見上げて月がポツンとそこにあるのを見るにつけ、つい先日の朝方、金環日食とか盛り上がって太陽の真ん前を通過したばかりなのに一体どんな回転してるんだと思う。そんなことを考えながら今日は「ユレル」をやる。先月エレピとピアノを録り直し、一応音素材は揃ったところで頭をまっさらにしようよ、と一端ミキサーのフェーダーを全部下げてしまう。

 ミックスし直したいと思った理由にピアノの音を上げたけれど、もう一つの理由として、全体的に「EQ臭い」感じがしたのもある。このEQ臭さというのも言葉で伝えにくいけれど、基礎学問や経験、それに伴う素養がまるで無いまま偉そうに語ってもドツボに嵌まるというか墓穴を掘ってしまうからもうしゃべらないけど、まあそんな感じですよ(なにソレ)。そこで、まずはイントロに使っている2トラックの音を修正してみた。


ユレル ― イントロの音決め ―
ユレル ― DEMO / SAMPLES ―
flfl.me

 一つは「201_ECHO_mono」というバックでドローン的に鳴ってる音。これは@fuzz244さんのギターをUAD RE-201のディレイでモヤモヤにしたものを、PSP N2Oの「テクスチャ」で変形。ピークが出てる部分はEQでカットしたけれど、全体的にはフラットのまま。で、小刻みに鳴ってるのは「fuzz2441/16シーケンス」というトラックで、元素材のギターのフレーズにPSP NitroとPSP N2Oを重ねて変形させ、跡形もなく刻ませています。テンポは80。前回はそのトラックにEQとNI Spektral Delayも挿していたけれど、今回は抜きました。つづく。