連載第35回
2022年3月20日
現時点でのM1ラインアップと、一庶民としての考え

M1 Ultaraだそうだ。無印<Pro<Max<Ultra。大方の予想通り、M1は順調にダイの面積を拡大している。

気が付けば、一般向けPCハードウェアとそれに付随する周辺機器&アプリケーションの経済圏におけるゲームチェンジャー(予定)となった初代M1のデビューが2020年11月11日だったから、もう既に1年と半年近くが過ぎた事になる。その約1年半の間、日本国内は相変わらずのグダグダで、ARM関連で目立った動きと言えば富士通謹製による諸経費込みで1300億円のスパコン「富岳」が、オミクロン株はマスクをしていてもお互い顔を近づけると感染する可能性が高いよ!という、多分、多くの人が無意識のうちに既に気付いていることを計算していたという事くらいである。だとするなら、20万円前後のARM Macを使ってただダラダラとネットを徘徊しているだけでも許されるような気もする(ちょっと無理矢理)。

M1ラインアップ、それぞれの特徴

M1ファミリーの展開が、Ultraを持ってひと段落したところで、それぞれの特徴を配信動画からキャプチャーした画像で比較。
上からM1、M1Pro、M1Max、M1Ultra。

M1チップ製品ラインアップ

続けて、各要素を表に起こし、自分なりに比較しやすいようにしてみたもの。ほぼ倍々で性能を上げている構成。

現時点ですら、インテルMac miniの性能を全く引き出す事もなく、ただネットを漂っているだけに使っている…という自分の状況では無印のM1ですら勿体ない。アップル様が嫌いという当ブログカテゴリーの趣旨で言えば、32bitアプリが動作する最後の砦であるMojaveから、超弩級お節介OSへの移行を余儀無くされるM1ラインアップに作業環境を変える動機がない。…そして実際のところ、乗り換えるとしたらその動機の一番大きな要素は性能や価格ではなくて、

消費電力

だったりする。今のところ、本当の敵は我々自身が生み出した地球高温化にあると考えている自分に一番刺さるのは、消費電力を如何に抑えられているか、という点である。それを考慮せず、ひとまず現行ラインアップで選ぶとしたら、買っても後悔しなさそうなのは「M1 Pro」になる。Thunderbolt4の端子数が多いのと、メモリが最大32GBまで搭載出来るからである。

まだしばらくは様子見

と、好き放題に書き連ねてみても、しばらくは様子見である。M1環境に切り替えて不具合なく快適になった、という世間のレビュー記事が多くなったら考えたい。実はまだ「Rosetta2で動作させる方が安定していて速い」という意見をチラホラ見かけたりするからで、もう少し市販アプリケーションのM1への最適化には時間が掛かりそうである。

M1 Ultraが世界中の表現者の大半を満足させるに十分で、かつ使い切れそうにない高性能を備えてしまった今、6月のWWDCでお披露目となるであろうAppleシリコン搭載の新型「Mac Pro」で、M1系ARMプロセッサをどう展開させるのか予測が難しくなって来たが、それを乗り越えて来年になり、さらにじっと様子見していたらいつの間にか「M2」が発表されてしまった…という流れでも良いのではないか。しかしここでいつものように、〇〇になったら〇〇してやってもいい、という根拠無き上から目線ゲームを。WWDCを終えた後に行われる今年の夏の参院選で、れいわ新選組が、新たに議席を獲得したら、新しいMacを買っても良いかな…と考えている(より具体的な議席数については詳しく動向をウォッチングして決めたい)。

なぜなら一般市民の政治観を一変する、いわば政治のゲームチェンジャー(予定)であるれいわが伸びれば確実に庶民の中に「あ、この先ちょっと景気が良くなるかも」という南国気分がスパイラルし始め、未だ暗い気分が蔓延している世の中に、ラテンな気分(笑)が射し込んで来る予感があるからである。つまりARM Macに先行投資しても元は取れそうという明るい期待である(再び無理矢理感)。

今のところ、インテルMac miniの平均的な消費電力は「23W〜29W」辺りを行き来している。