連載第34回
2022年3月12日
未だかつてこんなにそそられないデザインのMacがあっただろうか(Perfomaとかあったわ)

イベント明けの早朝、仕事に向かう前にタイムラインをザックリと遡上して気になったのは、大衆の反応がかなり薄いという事だった。落とし所が全く見つからないまま緊張を増している世界情勢の心理的な影響も無いとは言えないが、それにしても「波」というか「風」というか、そういうウェーヴな雰囲気が全くタイムライン上に漂っていない。これは珍しい。続けてニュースサイト等でイベントの要点のみをかいつまんで見てみたが、直前に多くリークがあったせいで驚きはなかったものの、密度の濃さの割には何故か心踊らされるものに欠けている。ぼんやりその理由を考えてみたが、すぐに自分なりの答えは見つかった。

Mac Studioのデザイン、ダサくないか?

フットプリントがMac miniのコンパクトさのまま、というのは良いと思うのだけれど、パッと見た外見に全然そそられるものが無い。これほど「大枚叩いてでも手元に置いて所有してみたい」という欲求が湧き上がってこないMacも近年珍しい。てっきり、ジョナサンも抜けて、さらに熱処理もお手軽なAppleシリコンであれば、デザイナー部隊も好き勝手し放題・自由自在に前のめりなチャレンジが出来るのでは無いかと、これからのプロダクトへの期待は大きかったのだが、これはちょっと…なあ。

この中途半端感…何故立方体にしなかった?

四隅は緩やかなアールを描いているのに、頭頂部をザックリ直線でぶった切っているので統一感に欠け、シンプルなのにうるさく感じるという矛盾。横に平べったいフランケンシュタイン。これなら内部に余計な余白を作ってしまうが、安定感のある立方体に近づけた方が良かったのではないか?

やはり何かが違う。何だろうか、このモヤモヤした感じは。デザインは奥が深くて難しい。素人が勝手気儘に意見してはいけないのかもしれない。
そこで子供の頃の気持ちを思い出しながら、アレコレいじってみた。

ちょっとだけ愛嬌のある感じになった。

鼻の下を伸ばしてみた。こっちの方が売れそうだ。

ナウシカ原作に出てくるヒドラっぽい。

背面。特に意味はないが、なんか…ミッドサマー感ある。
そして今回も昔大好きだった頃の「Macintosh」という名称は復活しなかった。

そんなわけで僕はアップル様が嫌いである。