連載第17回
2005年7月26日
2005年夏、どっちのミニにする?

 すでに心の準備は出来ているから、あえて予想大会はしない。だがこの気持ちを決心に変えるほどの魅力的なスペックを持ったMac mini は果たして登場するのか?更新は発表後、果報は寝て待て!って出たよ、おい。

CPUの変更無しにガックリ

 先週木曜日から兆しが見えていた新Mac miniの登場。先ほど、ようやくマイナーチェンジされた新ミニが、アップルサイトにアップされた。早速、購入するならどのミニなのか?あ~だこ~だ検討してみることにする。
 まず注目したいのがCPU。当サイトとしては、記事ネタとしてもっとも活用できる部分なので、速度アップに期待はしていたのだけれど‥、まったく変更無しじゃんかよ!。

 これはかなりショック。同時に発表された新iBookG4が、CPUはもちろん、グラフィックチップも9550に更新され、さらにBluetoothも2.0バージョンの搭載という豪華絢爛な内容。はじめてMacを買うという人には、ミニよりオススメなのかもしれない‥ミニ、完全に影に隠れちゃってるよ。もうダメだ、このサイトも秋までに閉鎖だ。短かったなあ‥。

 ま、ちょっと気を取り直して、と。ここはミニによって支えられてるサイトなので、iBookに浮気せず、今一度新Mac miniに注目してみる。果たして今回のラインナップ、買う価値はあるのか?買うとしたらどのミニなのか?

ここは消去法で

 新ラインナップのMac mini。まず買う価値があるのかどうかというと、実はかなり微妙。僕はすでに1.5GHzミニを所有しているわけで、性能面で見るべきものが無い今回のラインナップは正直なところ、購買意欲を刺激するには全く押しが弱い。ただ、もうそろそろMacOSX10.4の環境を試してみたいと考えていたので、新マシン抱き合わせで購入するつもりはあった。でもこの構成なら10.4のパッケージだけ買った方が安いなあ~。

 しかしそれでは瞬時にこのネタが終わってしまうので、初心に戻って、まだミニを持っていないとしたらどれを選択するか?という立場で考えてみる。

 まず選択基準として一番有効な全体のCPU性能アップが無かったから、「これだ!」とストレートな指名が出来ない。なので態度としては消極的なんだけれど、消去法で行く。今回のラインナップでは、最上位にSuperDriveを標準搭載したモデルが用意されているが、未だにDVD焼きの必要性を全く感じない僕としては、購入候補から真っ先に消去。ミニに8万円も出せないしー(これがCPU1.7GHz以上だったらOKだけど)。というわけで最下位モデルの1.25GHzと、真ん中の1.42GHzのどちらかということになるんだけど‥、なんかこの構図、3月に悩んでたときと変わらない‥。

1.25GHz版の存在価値

 ではまず、下位モデルの1.25GHzミニについて。内容の構成は以前とほとんど変わらず、メモリが512MBになっただけ。MacOSXをある程度快適に動かすのためには採って然るべき措置だけど、ミニの発表から半年経過した今、個人的にはこの1.25GHzモデルに全く存在意義が認められないんだよねえ。マーケティング的に市場へ与えるインパクトが皆無だし、もし「Webブラウジングとメールしかやらない人向け」に設定してるとしても、それならすでに所有しているマシンを使えばいいし、まだPCを持っていない人でも、もっと安いWinマシンを選べば済んでしまう。だから現実的には「客寄せパンダ」的位置付けなんだろうなと思う。5万円を切れば相当なインパクトだけど、Macにそれは無理な話。
 MacOSX10.4の単体価格、14,800円を差し引くとかなり割安感は出るけれど、それならやはり10.4だけ買う方が利口な気がする。

 対して1.42GHzモデルは、これまでオプションだった無線関連のパーツが標準搭載となった。僕が今のミニを購入した時は、1.25GHzモデルに無線パーツをBTOして69,930円だったから(それでも内蔵HDは40GBのままで)、かなりお買い得感が増している。

 そこで、無線関連が不要な場合、もっと値段を下げられるんじゃないかと思ってアップルストアのBTO欄を覗いてみたけれど‥、無線パーツは削除できないようになってた。あはは、ちゃんとしてるなあ。内蔵HDの容量も変えられないようになっている。つまり値段を下げることは不可。

 こうやって考えてみると、もし僕がミニを初めて買うとしたら、真ん中の1.42GHzモデルになる。スピード的にも、HDの容量的にも全く不満は無いだろうね。価格面でも納得できるギリギリのところだと思う。

懸念事項は?

 そんなわけで、あくまで僕の価値観から見た話だけれど、真ん中の1.42GHzモデルなら買っても良いバランスかな、という感じ。じゃあ早速アップルストアで注文してしまおうか!‥という展開にはならない。ちょっと懸念事項があるだよねえ。

今回のマイナーチェンジMac miniの疑問点

  • プリインストールされてるのは10.4.2なの?
  • 内蔵80GB HDの回転速度は5,400rpmですか?
  • 搭載G4チップの耐性は如何ほど?

 繰り返しになるけれど、10.4を試してみたいというところが、新規にミニを購入する重要なポイントになっているので、今一番安定しているであろう10.4.2のインストールディスクが付属しているのかどうかが知りたい。これまでいろいろ不具合の報告があった10.4とか10.4.1だったらイヤ。

 次に標準搭載されている内蔵HDのスピード。今、自宅で使っているミニは到着してすぐに80GBの5,400rpmに換装しちゃったから、それより遅いHDは精神的にも実作業面でも耐えられないと思う。まあ、今は80GBで4,200rpm仕様のHDなんて市場に出回っていないから、その可能性はないと思うけど。

 さて。次に気になるのは、っていうか一番気になるのはCPU。今回のラインナップも、新iBook含め、値段が変わってないからおそらく従来の7447のままだと思うんだけれど、製造精度とかクロックアップの耐性とかどんな具合になってるんだろうね?3月に購入した1.25GHzのミニが、今1.5GHzで安定動作してるけれど(もちろん全般に言えることじゃない。運もあります)、あれから3ヶ月ほど経ったら製造過程での歩留まりってどれくらい向上するものなんだろう?出荷時に1.42GHzで設定されてるチップは、果たしてどこまでのクロックアップに耐えられるんだろう?で、どうする?

 前回は無線パーツが欲しかったので、わざわざアップルストアでBTOしたんだけれど、今回は欲しいモデルが予め標準搭載してる。だからアップルストアで注文しなくても最寄りの量販店で購入する方が、還元ポイントなんかも付いちゃったりしてちょっぴりお得。小市民な僕は、もし買うなら、お店で買うことにする。買うなら、だけど。で、どうしよう‥?意外にiBookが魅力的だし‥。   

願望(OS9起動の夢)

 初代Mac miniが登場してから約半年。ようやくアップデートされたんだけれど、ちょっと地味だった。先月Freescale Semiconductorが発表した次期G4チップの7448は最高1.7GHzらしいが、それはPowerBookのために取ってあるっていうことなんだろうね。でも量産は10月とかいう話だったから、まだ先のことだなあ‥。しかし現状のPowerBookも1.67GHzだから、そんなにインパクトないね‥。そうそう、PowerMac G5もどうなるのやら。
 ところで、これは願望なんですが。来年インテルに移行しちゃう前に、これまでのMacユーザー全てに感謝の気持ちを込めて、『最終OS9起動マシン』としてMac miniをリリースして欲しいんですよね。余計なお世話だけど、凄く売れると思う。僕は無条件で絶対買う。

 んじゃ、今夜はこんなところで。あ、そうそう、ディスカバリー打ち上げ成功したようですね。とりあえず良かった。無事帰還して欲しい。