連載第10回
2012年6月9日
xMac mini Server というヤツ

 先日、米ソネット・テクノロジー社から「xMac mini Server」という製品がリリースされました。Thunderboltを搭載した現行Mac mini を丸ごと1Uラックマウントしてしまおうという、カスタマイズ好きなMac mini ユーザーなら1度は考えるであろうアイデアをまんま実現+αしてしまったモノです。
 初代Mac mini の頃はちょっと背の高さがありましたから、1Uケースに筐体ごと収めるのはキツかったと思うのですが(バラせば可能でした)、今は光学ドライブも撤去されて非常にスリムになってしまったmini 、そのままポン!とケースの中に入れられます。そして当然ながら、Thunderboltを大いに活用してPCIeカードもフルレングス&ハーフの2枚挿しが可能。現在検証されているカード類のリストはコチラに掲載されています(まだちょっと動作に不安要素はアリ)。こうなると楽器用に市販されている1Uラックケースなどに入れてしまえば突然 mini が機動性の高いモバイルMacに変身してしまい、広大なディスプレイを持っているとは言えどiMac よりも使い勝手が良いような、さらに言えばMac Proよりもコンセプト的にスマートなのではないかとさえ思えてきます。だってもはや、1ボディの中に4台のストレージが収納出来るというのは、ほとんどアピールポイントにはならなくなってしまったのです、Thunderbolt登場以降は。

少し事情が変わってきた

 昔「Mac miniミニ大作戦」をやっていた頃なら真っ先に飛びついたであろうこのプロダクト。しかし最近になって少し事情が変わってきました。高性能で柔軟なThunderboltの登場によって企画された「フリフリのThunderbolt大作戦」ですが、つい最近使い始めた音楽制作用のプラグインで、やたら「CPUを占有する」モノが出てきたのです。それは、FLUX社のリミッター「Elixir」(ステレオの2ミックスに1個挿すだけでメーターが9割以上に振れます)。ほんの1ヶ月前は来週のWWDC2012で登場すると噂されている新型MacBook Proにすんなり移行してしまおうと考えていたのだけれど、いくらCPUに最新のIvyBridgeを搭載していようが、やっぱり4コアだけだとこのプラグインを使うのはキツいんじゃなかろうか…と思えてきました。そこはIvyBridgeの実性能次第なのですが、古くなったとは言え現在ギリギリのところで使用できているMac Proの2.8GHz×8コアをカバー出来るくらいに性能アップしているのかしら?と。
 まあ、その「Elixir」も出たばかりですし、今後のバージョンアップでCPUを食わないようにもっと最適化&改良してくれたら全く問題ないのですが、来週のAppleの動き次第ではもうしばらく使い続けることになるかもしれません、4年落ちのMac Pro。