まわるフリフリのフリ
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フリフリのThunderbolt大作戦! ― 連載第28回

今年のSSDシーンは楽しくなりそうな予感

2013年1月12日

 このところ立て続けにSSD関連記事を書いたりしましたが、これでもようやくSSD研修1年目の初心者。まだまだ経験不足で何も大きなことは言えないのだけれど、テクノロジーの進化はどんどんスピードアップしてゆくのでキャッチアップするのも大変。しかし今年もいろいろな動きが見られそうで、とても楽しみです。

 さて、まずは少し風変わりなネタからいくと、昨年12月ころだったか、秋葉館が768GBという大容量SSDの取り扱いを始めました。これはAppleのMacBook Proシリーズなどが採用しているmSATA仕様のSAMSUNG(サムスン)768GB SSDを2.5インチケースに収納して使用するという変わり種。ウリはもちろん768GBというまだコンシューマー向け市場では見られない大容量にあるのですが、お値段も相当なもので発売時は8万9千円強くらい(うろ覚え)だったかで「大容量は魅力だけどこんな高価なもの売れるんだろうか…」と思ってましたが、しかしその後の円安の影響を受けてか価格はどんどん上昇、今や10万円がすぐそこというところまで来ているのだけれど、驚くことにそれでも売り切れてしまった(本記事執筆時)というのは、いやはや、この世には僕のまるで想像出来ない価値観で動いている人もいるのだなあと。しかしルートが限定的とは言え、少々イレギュラーなカタチでサムスンの768GB SSDが出回ったというのは、やはりそのお値段からMac購入時のCTOで768GB SSDをチョイスする人が予想を下回ったのか、あるいは例の訴訟の件で急速に取引量が減少したからなのか、興味深いところです。

 個人的には新しいiMacなど、ユーザーが自分でお気楽に内蔵ストレージを交換できないというのは非常に残念に思っていて、例えばこのmSATA仕様のカード型SSDをメインにして、本体底面や背面に専用スロットを設けて挿入するだけで増設・交換可能にしてくれるととても助かるのに…と。基盤むき出しでパーツが露出してたりするけれど、それはメモリも同じ。わざわざ2.5インチ仕様のケースをアダプターに使ってスペースを無駄にすることなく、もっと薄くすることも可能になるのではないかと思ったりします。ちなみに上の商品を出している秋葉館さん、是非その「ケースのみ」を別売りしてもらえないでしょうか。

実はTLCタイプの840も考えた

 先日、サムスンの840 Pro購入記事を書きましたが、その時一緒に購入すべきかどうか非常に悩み抜いたものに、同じくサムスンのSSD 840シリーズがあります。「Pro」の文字が付くか付かないかの違いなんだけれど、それは使用しているNANDフラッシュメモリのタイプの違いから来ています。

 詳しくはコチラの記事や、コチラの記事を読んでいただくとして、ざっくり大雑把にチップの種別を言うと「速くて・長寿命で・でも高価」なのがSLC、「ちょっとスピードは落ちるし・ちょっと寿命短いし・でも比較的安価」なのがMLC、それらに加えて「さらに遅いし・さらに寿命も短いけど・でももっと安い」のがTLC…とまあ、そんな感じ。

 最近になって急速にSSDへの移行を進めたのは、もういい加減回転系HDの故障で時間を取られるのも飽きてきたという事があります。そこで、動画などの大容量なデータでもないのなら長期間寿命のあるSSDを物置きにするのが結果的に安価で精神的にも良いのではないかと。ただ、音楽作業用やシステム起動用などは128GB〜256GB程度の少ない容量でも十分なのだけれど、現在自宅のiTunesに取り込んだCDの音楽ファイルが凄く微妙な量(512GB以上768GB未満)になっているのです…。上述したようにコンシューマー市場では大きくても512GBで750GB以上の製品はまだ一般には出回っていません。しかし学生の頃から今まで買い続けてきたCD音源もとても大切な宝物であり、それを回転系HDの故障なんかで一瞬にして失いたくはない…。少しでも信頼のおけるメディアに保存しておきたいと思うのは当然ではあるまいか(というか、また押し入れの奥からCDを引っ張り出して取り込むのはすんごく面倒くさくてやりたくない)。

 そこでProシリーズよりはかなり安価な840シリーズの500GBのものを2個購入し連結して使うのはどうだろうか?と、かなり長期間悩みました。ちょうど3千円のキャッシュバック・キャンペーンを開催していた時期でしたし(もう終了しました)。しかし値段よりも気になるのは寿命の方なのですが、一般にはUSBメモリに使用されているというTLC、もしかしたらそんなに気にすることは無いのかもしれないとも思ったりしたのです。
 実は上の写真にある2個の256MB、512MBという今となっては「なんじゃそれ」という少ない容量のUSBメモリ(↑)。これを購入したのは記録によると何と2003〜4年。つまり既に9年以上経っているのだけれど、おそらくデータ移動のためでしょう、ここに何気なく保存されていた当時の音楽制作途中のデータ(録音した生音データ込み)をDP8で開いてみたら、何ら問題なく作業再開出来るのです。短寿命が懸念されるTLCタイプも、然程繰り返し書き換えを行うわけではないiTunesデータの保存用なら、回転系を信頼して全てをそこに託すよりは幸せになれるかもしれないと思いました。しかし結局この案件は資金面を理由に先送りにしたんですけどね。

待って引き寄せる

 キャッシュバック・キャンペーンが終わってみれば「やはりあの時に買っておけば良かったかも」と思ったりする小市民っぷりですが、500GBを2個注文して5万円強出すよりも、もう少し待てばそのうち750GBで4万円という製品が登場する可能性もかなりありそうです(CD音楽データなんてそんなに急速に増加しないので、それくらいの容量でも数年持ちそう)。そんな都合よい夢想に耽っていたら、ここ数日かなり賑やかなSSD関連の話題が届きました。

 まずはプレクスターもTLCタイプSSDの投入のニュース。このまま「ほぼ読み出し専用のデータならTLCでイイんじゃないか」という使い方が一般になれば、競合も交え、より切磋琢磨してさらなる高性能化・低価格化が期待できそうです。しかしもっと注目するのは後者の「Crucial M500」の話題。昨年後半はプレクスターとサムスンに話題を奪われ、ちょっと先頭グループから脱落したかのような印象もあったCrucialですが、この新製品M500はストライクゾーンど真ん中です。何とMLCでありながら960GBという圧倒的大容量、しかもまだ未定ながら600ドルという低価格で発売予定なのだとか。最近、価格上昇気味なストレージ・メモリ市場ですが、このM500 960GBは僕の要求条件(大容量・長寿命・低価格・でもスピードはそこそこで構わない)を全て満たしてお釣りが来る内容ではないか。この第一四半期後半にリリース予定とのこと、それまで回転系が頑張ってくれればOK。期待して待ちましょう。


4社4製品に増えました。まだどれも故障していません(このまま永遠に故障しないで欲しい)。追記すると、現在評価中という次世代規格のSATA expressが承認され、もしそれが今年登場すると噂される新型Mac Proに採用されるのなら、2013年はもっと面白いことになりそうです。