一年と半年振りの更新
この記事の原稿を書いているときには既にサーバーを引っ越して1年半ほど過ぎており、もはや記憶が曖昧で詳細を思い出して記述しておくことは難しい状況に陥っているのだけれど、どんな手続きをしたのか、いつかまた経験するかもしれない時の参考記事になるようなものを記録しておきたい。前回から1年以上更新が滞っていたために生じている文体の変化には寛大な受け止め方をしていただきたい。人間、本質は変わらないのだろうが、文体如き表層を覆う程度のものは時間が経てば変わるのではないだろうか。
さよならは突然に
そもそもflipflipflip.comは2001年当時の職場の同僚から教えられた海外のレンタルサーバー会社(以降A社。日本人が経営)に依頼してドメイン名を取得、同時にホームページを開設するためのサーバーも借り、かれこれ17年以上に渡り契約更新し続けてきた。途中で一度、A社側の事情でハードウェアの更新があり、サーバープランの変更を行ったが、それ以来レンタルされているハードやソフト、サポートなどのサービス面についても全く不満なく、トラブルも起きずに平穏無事を送ってきた。
ただここに来て、レンタルサーバー界隈で進展している充実したサービス内容に比べ、現状契約しているA社のサービスプランが次第に時代遅れになってきたのである。そこで次回更新を機にサービスプランを新しいものにグレードアップしようと考えたのだが、最低ラインでもかなり高額な料金体制に変わってしまっていた(ちなみに現状維持のまま更新するとしてもサーバーレンタル更新費用だけで7,776円かかり、ドメイン名の継続は1,620円である。近年の世間一般の感覚からはかなり割高である)。競争の激しい業界だけに、会社経営維持費捻出のための事情は判らないでもなかったが、しかし比較すれば国内でより充実した内容でありながら安価なサービスが受けられるのだ。熟考の末、これまで長きに渡り良好な付き合いをさせていただいて来たけれど、今回の更新期日を全てのサービスを解約し、flfl.meの引っ越し企画で利用させていただいたムームードメイン&ロリポップ!レンタルサーバーに引っ越すことにした。
微妙な契約期限の差異とタイミング
しかし思い立ったその時、2018年の4月20日を過ぎた下旬というのが非常に微妙なタイミングだった。
■サーバーのレンタル更新期限 → 5月6日
■ドメイン名の更新期限 → 12月20日
ドメイン名の契約〆切まではまだ余裕があるけれど、7,776円もの費用のかかるサーバー更新〆切が目の前に迫っている。もうアレコレと悩んでいる時間が無い。この時点で普通に「ドメイン移管とサーバー解約をセットで同時に行おう」と考えた。
段取りの悪さが響いたドメイン名移管手続き
早速、以前の記事を参考にしながら、手続きを進めていくことにした。まずはflipflipflip.comのドメイン移管申請をムームードメインの依頼フォームから先に行う(新しく引っ越す先の大家さんの方から、古い現住所の大家さんへ移管依頼を行うというのがこの界隈の習わしらしい)。
続いてユーザーが各種設定&契約更新手続きを行うA社のコントロールパネルにアクセスしようとしたところ、そのURLがSSLに未だ対応していなかったせいで、その頃からセキュリティにやたら厳しくなったSafariがアクセスを拒否するという事態に遭遇。
全くリクエストを拒絶され、SafariからChromeに替えても、さらにはWindowsに切り替えてIEやEdgeで試みてもダメだった。30秒ほど考えて「時刻設定を去年まで遡って騙してやれば行けるんじゃないか?」と閃き、システム環境設定から時刻変更して再度アクセスしたら無事リクエストに応答した。我ながらクレバーな対応だったと思うが、こんな状況でサーバーを放置している時点でA社が斜陽していることが伺えた。
旧態依然として動線の把握し辛いパネルデザインを凝視しつつ、まずはドメイン移管とサーバーは更新せずに移管・解約する旨をフォームに入力して問い合わせると「ユーザー自身で設定して下さい」という至極真っ当な返信が来たので、翌日に再び時刻設定を偽装してユーザーのコントロールパネルにアクセスしてドメイン移管依頼とサーバーの解約手続きを行う。
…が、ここで諸手続き知識不足による、全く予期せぬ躓きがあった。
依頼受理されるも移管禁止期間の存在に驚く
コントロールパネルから移管申請を行った後、すぐに自動送信されたメールを受け取った。申請内容に間違いがないか、途中で気持ちが変わらないかどうかの安全策の確認である。テキストを目で追いつつ、そこで驚愕の事実が判明した。ドメイン移管申請後の60日間、レジストラの変更は禁止されるのだ。なんだそれは。
つまり、脳内で組んでいたスムーズな解約スケジュールが遂行出来なくなった。最低でも60日間、flipflipflip.comはW社の管轄下に置かれる。さて、どうするか?…と考え込んだ。
ちなみに申請してから3日後、移管手続き時に入力が必要な認証コード(AuthCode もしくは EPP key と呼ばれるもの)は無事メールで届いた。つづく。
2019-09-10 > VPS&WordPress引っ越しメモ