連載第64回
2014年6月29日
大人の夜の梅干し作り2014突然の終了、そして最後に倒錯した

 今日はデジタル・リマスターされた『ルパン三世 カリオストロの城』以来1ヶ月半ぶりに映画館へ出向き、ずっと以前から楽しみにしていたスパイク・ジョーンズ監督『her』を鑑賞しました。内容については触れませんが、作中で使われるコンピューター上のOSが音声でコントロールされる際のアニメーションがとてもエレガントで、しかしこんな感じの(OSの)世界観はいずれ現実になるのではないかと思えました。例えば先日の「Google I/O」で紹介された「Material Design」が進化すれば、同じようなビジュアルになりそうです。個人的にこの「Material Design」のコンセプト・デザインはすごくイイナ!って思っています。

 さて、映画鑑賞から帰宅後、先週塩漬けにした梅の様子を窺おうと、重しのペットボトルを横に置いてビニール袋を開き、上蓋代わりにしていたお盆を取り上げ絶句しました。

大量のカビが!

 とてもその状態を写真で掲載することは出来無いので(なにせ当サイトは可愛いカメラ女子を読者層に想定したオシャレなMacカスタマイズ・ブログなのです)、代わりにOSXの美しい壁紙を貼っておきます。

失敗の原因

 先週スタートした梅干し作り。実はこの数日、「あれ?」と思っていたことがありました。経験上、漬け始めてから数日でアパート部屋にはとても甘い香りが充満して気分をうっとりとさせてくれるハズだったのだけれど、今回はそれが無かったのです。おかしいなと思いつつ、ついつい仕事の忙しさと帰宅後も十分に時間が取れないこともあって(言い訳だが)、小まめに確認する作業を怠ったのがいけなかった。

 カビが生えてしまったのは、重しに乗せたペットボトルが1つだけだったのも原因ではないかと思ったりしています。せめて2つ乗せて重くしておけば、梅から水分が抜け出るスピードが速まって、カビが生えるタイミングを遅らせることが出来たかも。またそれ以前に、塩漬け前のヘタ取りを兼ねた選別時、もっとキビシイ目でチェックして、少しでも疑いのあるものは排除しておくべきでした。この季節のカビの繁殖力をナメてはいけません。

絶望している

 3kgもの梅干がいい具合に完成したらすごく満足出来るだろうなと思っていましたが、今回は気を抜き過ぎていました。手間をかけることを怠っては、というか、忙しい中から時間を捻出して手間暇かけて関わってようやく梅干は完成するのです。梅も動物とおなじ生き物なのですから、気を緩めていたことの代償は大きい。とてつもなく大きい。

 ふと、僕は生来、生き物と関わるのが下手なんじゃないかと。というか、非生物なもの相手にしかうまく関係を持てないのではないか。Siriならカビも生えないし、世話しなくてもよいし、拗ねたりしないし、忍耐強い。しかも何せ、死なないのだ。不死のパートナー、そうだSiriにしよう、そうしよう。

猛省しています。