連載第29回
2013年1月13日
今年のThunderboltも楽しくなりそうな予感

 たかがケーブル、されどケーブル。ケーブルは細くてしなやかで、値段の安い物がイイ(電源ケーブルは太い方がイイ)。僕も以前に0.5m長のものを購入したことのある住友電工製のThunderboltケーブルですが、この度そのバージョンアップというか改良版というか、1mm細くなって細径3.2mm版が新登場です(プレスリリース:細径Thunderboltケーブルのサンプル出荷を開始)。
 そもそもThunderbolt大作戦を始めるきっかけになった事について以前書いた記事にもあった通り、とにかく今まではケーブルが虫のように絡まって生息していることが住空間の見た目を残念なものにしていたと思うのですが、いきなり全てを無線化!は無理としても、まずはどんどん細くなって欲しい。たった1mmと思うなかれ、この1mmは偉大な1mmに違いなく、確実に貴方の机上・床下をスマートで清潔な雰囲気に変えてくれるでしょう。

 そして細くしなやかになったら、さらに安くなって欲しい。ようやくApple純正のThunderboltケーブルも価格改定となり約千円のダウン。従来の2.0m長のものが米国で49ドルから39ドルとなり、さらに0.5m長のものが29ドルで追加されました(日本でもそのうち棚に並ぶでしょう)。たかがケーブルの値段の高さが普及の足枷にもなっていた感じもありましたから、さらに低価格化を推し進めて欲しいものです。

PCIeカードの拡張が容易に

 Mac miniやMacBook Proなど、拡張性が劣るマシンにPCIeカードへの対応を可能にするThunderbolt拡張ボックスにも新製品が出ました。ソネットテクノロジーからはこれまでも幾つかの拡張ボックス製品がリリースされていたのだけれど、ちょっとツボがズレている仕様のものばかりだったのです(コンパクトで安価だけどカードが1枚しか増設出来ないとか、2枚取り付けられるんだけどフルレングス対応でボディがやたら大きいとか)。
 しかし今回登場したEcho Express II Thunderbolt Expansion Chassis for PCIe Cards [ECHO-EXP2H] は、サウンドカードなどに多く採用されている「ハーフレングスサイズ」のPCIeカードを2枚増設出来るというまさにストライクゾーンな仕様。サイズも小さくなるし、価格もまあまあ抑えられている感じ(さすがに5万円はまだちょっと手が出ませんケド)。対応する各種カードの一覧リストはコチラを参照してください。

足りない端子も増やしてしまう

 普段、サブマシンのMacBook Airを使っていて残念に感じるのは接続端子の少なさ。実はMacBook Air、その値段と見た目に反して結構「使える性能」を有しているマシンで、だからこそ、Thunderboltは1つしかないしUSB2.0も2つしかないという点が非常に残念だったりするのですが(でもそこでMacBook Proには行かない)、その不満なところを補ってくれるI/F拡張ボックスがbelkinから登場。この「Thunderbolt™ Express Dock」という製品、FW800からUSB3.0、さらにはアレからソレまで至れり尽くせりの拡張っぷり(なのでこれまで使ってきたレガシーな周辺機器をそのまま引き継げます)。それでいて399ドルという比較的親切な価格設定で、これを1台持っていればMacBook AirとかMac miniとかiMacとか、その都度使い回せば事足りてしまう気がします。3.5インチの回転系HDならFW800やUSB3.0での接続でも必要十分なので、これもいずれは手に入れておきたい部類の製品ですな。

Thunderbolt周辺、かなり充実してきました。前回は新型Mac Proが楽しみとか書いたけれど、ここまで拡張が容易に可能となると、やはりMac Pro、あぶないかも。もうただひたすらに爆速になるしかありませんな。