連載第54回
2013年8月18日
1TB時代のSSD「Crucial M500 960GB」導入

 製品発表当時、その一般消費者向けな価格設定から「いよいよSSDも本格的1TB時代の到来か!」と期待させたCruicial M500 960GB(40GB足りないけど、そこは大目に見る)。ところが、いよいよ発売開始となった直後は極少量が出回っただけの品薄状態で、すぐにプレミアが付いてしまい、当初発表された予想価格を数万円上回る値段で販売される状況がしばらく続きました。
 そうこうしているうち、同じくコンシューマー向けSSD市場で先頭グループを走っているSamsungがキッチリ1TBの容量を持ち、さらに自社製コントローラーやあの手この手で高速アクセスを実現した『SSD 840 EVO』を発表。セルには従来の「840シリーズ」同様、TLCを採用しているということで「もしやかなり安価なのでは!?」と期待したものの、さすがにまだ発表したばかり、少々お高い値段でちょっと手が出ない。しかしこのサムスンの発表がイイ感じにCrucialに刺激を与えたのか、先月辺りからM500が潤沢に店頭に並ぶようになりました(分かり易いですね)。一時8万円以上したりしてましたが、今は大体どこの店頭でも当初の発表通りの値段で販売されているようです。

 個人的にはキッチリ1TBの「840 EVO」に惹かれるものの、対するM500の方は40GB足りないだけで1万円も安価だし、これまで問題なく使用継続しているm4への信頼(色々不具合があったけれど、迅速なファームウェアのアップデートで対応してきた)もあって、今回遂に960GB版を購入しました。届いたパッケージは正方形の箱で、フタを開けると本体の他にスペーサー以外は何も無いという潔さ。いよいよ気に入りました。

 入手時のファームウェアは「MU02」。もしかしたら初回発売時はMU01だったのかもしれません。ちょっと気になってメーカーのファームウェア・DLサイトに飛んでみたのですが、このM500用の最新ファームウェアはまだ配布されていない…ということは(m4で得た経験も反映しているだろうし)現時点では特に問題ないと考えてよさそうです。

とりあえずベンチを計測しておく

 製品レビューなどの参考記事を読むと、どちらかと言えばこのM500はスピードよりも大容量かつ低価格をプッシュした製品のようなイメージがあります。個人的にも今回の購入理由は900GB弱あるサンプル音源データを高速に読み出したいというものだったので、書き込みの若干の遅さなどは全く気にしていないのですが(5,400rpmの回転系HDで作業していたらサンプルの読み込みがあまりに遅くてストレスが甚だしかった)、前回の記事の流れもあるし、とりあえず「Blackmagic Disk Speed Test」、ストレス「5GB」で2サイクルほど計測したところをキャプチャしてみました。今回もLaCieのThunderboltケースに入れて、iMacからのThunderboltケーブル接続で測定しています。

 ややっ!予想外に読み書き共に速いじゃありませんか。これなら僕の普段使いには必要十分なスピード。安価な大容量SSDとは言えど、やはりまだ高価だなと感じたのですが、ここはもう作業時のストレス軽減を優先させました。導入後の今は非常に満足しているし、今後長期間故障が無ければ良い買い物をした!と思えそう。

◆ 参考記事 ◆
平澤寿康の周辺機器レビュー Micron『Crucial M500』~容量960GB、定番Crucial m4の後継SSD(PC Watch)

 今後「840 EVO」がM500と同じくらいまで値下がりしたら、iTunesライブラリ専用の永久保存用ストレージとして購入したいとも考えているのですが、近日プレクスターからも新製品の発表があるそうなので、そちらにも大いに期待。もうスピードは十分なので、お値段の方をよろしくお願いします。