連載第10回
2023年7月31日
僕が僕をシュリンクする

かつての円高時代の水準にはもう戻れないが、近年高騰していたSSDの価格が少し下落してきて、手元で散らばっている記憶媒体の整理を始めるのに良い機会と思い、CrucialのNVMe SSDを購入。ちょっと奮発して大容量の4TB「Crucial P3 4TB 3D NAND NVMe(PCIe3.0 M.2 )」を選んだ。自分が購入したタイミングでは36,000円ほどしたが、これを書いている時点では28,000円と、かなり値段が下がった。性能がワンクラス上で転送速度が高速の「Crucial P3plus 4TB 3D NAND(PCIe4.0 M.2)」でも、これを書いている時点で33,000円弱と、1TB=10000円という相場はかなり崩れてきた。

SAN ZANG MASTER「40Gbps Thunderbolt 3/4 SSD 外付けケース」を購入し、そこへCrucial P3を組み込んで使っている。

僕をシュリンクする

フロッピーディスクから始まったデータバックアップ作業も、ハードディスクを経てSSDへと、そのサイズはどんどんコンパクトかつ軽量になって、さらにNVMe M.2タイプへと、今では人差し指の上にちょこんと乗るところまでダウンサイジングされた。

今現在もまだ回転系の、手の持つとずっしり重さを感じる大容量3.5インチHDを使っていたりするけれど、この茹だるような酷暑の今夏は全くなんのヤル気も出ないので、彼方此方に散らばった写真や音楽や書類、各種データをチマチマと整理しようと思う。それら画像やテキストデータの1つ1つに、それを作成した当時の記憶の風景がワンセットになって付随しており、ファイル名を眺めて片付けをしながら、ふと人生を振り返ったりしている。そんな雑多な思い出を、この人差し指に乗った1枚の黒くて軽い板へ、シュリンクする。