連載第14回
2020年12月13日
おいおい、M1 Air がゴミ箱黒Mac Proより速くて消費電力24Wってどういう事?

小市民な自分は毎月の電気代請求額を結構気にしている。昨年まで頑張ってもらったシルバータワー型の旧Mac Pro(2012)から、現在メインマシンとしている失敗作として誉れ高いゴミ箱黒Mac Pro(Late 2013)に今さら世代交代した際は、同じ処理をさせる作業において100W以上消費電力を抑えることが出来てとても満足していた。それでも先月11月分の使用料は2,988円もした。

そんな時、ARM Macがデビューして各方面から(ほぼ)絶賛の記事が怒濤のように公開され、それらは前回の記事で適当にまとめておいたのだが、ゴミ箱黒Mac Proと比較したらどんなもんかいな?と思っていたところ、つい先日アップされた記事でベンチマークと消費電力について参考になる数値が掲載されていた。

M1版MacBook Airを徹底検証。新旧AirとProの比較で見えた性能差

「いったん28W前後で消費電力が安定したものの、その後23.9Wまでじりじりと下がっていった」

色々レポートされている中で、自分の気を引いたのはCinebench R23の箇所。記事の中で上記のように書かれてある。MacBook Airはファンレスなので、処理が継続するに連れ周波数を落として行くのだが、23.9Wってどういうことだ!

黒Mac ProでCinebench R23

Cinebench R23はApp Storeから無料でDL出来る。同じアプリを使ってベンチ測定した際、果たして手持ちの黒Mac Proは一体どれくらいの電力を消費しているのか…?そしてベンチの結果は?

膝から崩れ落ちる結果が…

参考にしたPC Watchの記事内の数値と並べてみると…。

CINEBENCH R23での測定値と消費電力比較

もはや、Intelマシンを使っている意味が無い

マルチコアでもシングルコアでもベンチ結果はゴミ箱の負け。相手がエントリークラスのMacBook Airとは言え、黒Mac Proは流石にもう7年落ちしているので処理スピードの結果自体は気にならないのだが、愕然としたのは消費電力の方である。家電ワットメーターによるザックリとした計測だが、レンダリング中、黒Mac Proは平均190W前後の電力を消費していた(液晶モニターの電力は差し引いてある値)。それと同じ処理を、最新型のMacBook Airはたったの「24W」で、しかもより早く終えてしまうのだ。何だそれは…。

単にブログ用のテキスト書きや日常雑務、暇つぶしのネットブラウジングでIntelマシンを使う意味は、もう全く無い!

そんな非生産的な時間潰しに無駄な電力を消費していることの方が嫌である(グリーン・ウォッシュ的な隠れ蓑ではなく、単に電気代という意味で)。すぐにでもARM Macを導入したいところだが、しかし、趣味の音楽関連アプリとプラグインはまだまだApple Siliconネイティブ対応に時間がかかりそうなのが残念である。
…と、ここまで書いておいて何だが、自分は11インチのMBAがお気に入りだったのであり、13インチのどうもどっち付かずな野暮ったい縦横比は大嫌いなのである。なので11インチを抹消したAppleは嫌いである。

それでもまあ、完全移行までの2年はそんなに長い時間ではないのではないか、この歳になると。その時まで自分が生きているかどうかも怪しいし。