連載第50回
2023年6月3日
既にMac miniがうるさい※ファンレスのMac miniを出せ

時空がひん曲がるくらい猛暑だったという記憶しか残ってない去年の夏に撮影した古き良き時代の温度計。直接風を身体に当てるためのサーキュレーターは回しているが、肝心のエアコンは壊れたまま放置されている状態で、果たして室温は何度まで上昇したのか視認出来るだろうか。

38℃。

これは身に危険が及ぶ状況である。

まだ梅雨入り前の6月にしてフル回転している空冷ファン

現在メインマシンにしているインテル版Mac mini(2018)で、わずか数トラックのプロジェクトをDP10.13で開いてしばらくリピート再生していると、ほどなくして内蔵の空冷ファンがフル回転を始める。今はもうそれが耳障りで仕方ない。正面左側のモニター横に設置しているのだけれど、ファンの音でもうバランスが乱れてしまう。

実は近年、ヘッドフォンをほとんど使わなくなった。数十分使っているともう耳が疲れて、装着していられないのである。ヘッドフォンの重さは特に関係なく、イヤフォンでも同様で、つまりは耳がもう経年で疲労してきているのである。だから音楽を聴く際には、モニターのADAX A5Xのボリュームをかなり絞った状態で聴いている(音量を小さくしているのは単にアパート住宅事情)。すると、ヘッドフォンを使っていた時には然程気にならなかったMac miniの空冷ファンの騒音が邪魔になり始めたのである。しかも上の写真のように、レイアウトの都合上、排気口の方を自分に向けていて、音と熱風のダブルパンチである。黒Mac Proは丁寧に静音設計されていたので、ファンの音なんてほとんど気にならなかったのだけれど。

高負荷な仕事はMac Studioに任せてMac miniは身の丈に合った仕様を

現在ではほとんど小型Mac Proみたいな性能ポジションのMac Studioも、Appleの製品ラインナップに加わっている。本腰で創作に打ち込んでいる人向けとしてはMac Studioをプッシュしていただいて、Mac miniは登場時の初心を取り戻し、もっとローコストでそこそこの性能のマシンになるべきだ。CPUの性能はそこそこで十分だから、その分を差し引いて、ファンレスにするのが本来の姿である。この6月から値上げした電気料金に対処するためにも省電力・そこそこの処理能力でアピールするMac miniが庶民には必要なのだ。だからみんなで声を上げるべきだ。

ファンレスのMac miniを出せ。

「出せ」と命令形なのは、消費者たるもの「〜して欲しい」「〜して下さい」なんてローポジションで嘆願していたら、大企業という強者からは完全無視されるだけなのだ。日本人はお上のする事なす事に従順すぎる。例えば子ども手当なんかをもらったら「ありがたい、ありがたい」と手を擦り合わせる始末で、それは元々自分が納めた税金が戻ってきただけだろう!ということに気付けない。じっくり長年かけて市民には奴隷根性が醸成され、ほぼ完成の域に達している。が、しかしここは強気で声を上げていくのだ。「出せ」と。