連載第49回
2023年5月6日
ロジクールM720マウスのチャタリング不具合を直す
(接点復活剤を使用)
※経過観察中

長く愛用していたMX-Revolutionがディスコンとなり、同じくロジクールの中堅モデル、M720に乗り換えたもののチャタリングを発症し、さらにそこからM720rに乗り換えたことは以前にも書きました。メインで使っているM720rはまだ大丈夫なのですが、サブで使用している不具合を起こしたM720はやはりチャタリングが継続しています。めっちゃイライラします。

どのような症状なのかと言うと、マウスのクリックボタンを押し(続けて)いるのに、勝手に解除されてしまう、と言うもの。例えばブログに写真を貼ろうとして、ファインダーから写真を左ボタンクリックで掴んだままの状態で、ブラウザの編集画面まで持って行こうとしているその途中で解除されてしまう、と言うような感じ。めっちゃイライラします。解除されるだけならまあ、良いのですが、運んでいる途中でいきなりクリック解除されると、写真ファイルを何処か適当なところに移動させてしまうことになり、それを拾い直したり、行方不明になって探したりと、まあ、めっちゃイライラします。サブで使っているマウスだけど、最近またサブの作業で使用時間が長くなっているので、直したい。買い換える予算は無い。

AZ(株)エーゼット オーディオ機器用 接点復活スプレーPRO 50ml を試す

クリックボタンの不具合なので、スイッチを部品ごと交換してしまおうか…と考えましたが、同じメーカーのパーツを入れ替えたところで、それがずっと正常動作を続ける保証はありません。それに面倒臭い。もうハンダゴテは握りたくない。というわけで安く手間をかけずに済ませる手段として、今回はダメ元で「AZ(株)エーゼット オーディオ機器用 接点復活スプレーPRO 50ml」を使ってみることにしました。これならもし不具合を直せなくても、普通に本来のオーディオ機器メンテナンス用に使い回せます。

早速分解(ネジを5本外すだけ)

ひっくり返して、まずは上部の黒いシールの両端をカッターやマイナスドライバーなどでめくり上げます。

こんな感じ。その下にネジが2本、隠されています。

続けて裏蓋を開けて、電池の差し込み方向が印刷されているシールの端っこを剥がします(矢印の箇所)。その下にネジが1本隠されています。

上図の合計5本のネジを外します。

上蓋を取り外します。1本のリボンケーブルで繋がっているので、それを破損しないよう気をつけます。

不具合を起こしているスイッチ部品。型番はOMRONの「D2FC-F-7N(10M)」とあります。

ようやく接点復活剤の出番です。この製品を使うのは初めだったのですが、ノズルの大きさは写真を参考にしてください。殺虫剤のように霧状に噴射されると、周囲がダメージを食らってしまうので、どうしようかと思ったのですが、ノズル先端から液剤の滴がトロッと垂れ出るような仕様でした。挿す場所は、白いスイッチの隙間です。かなり小さくて、隙間もほんの僅かなので、ちゃんと液剤が染み込むかどうか分かりませんでしたが、とりあえず間を開けて2滴だけ挿してみました。ほとんどは周囲に広がってしまうのでティッシュなどで拭き取ります。

こんな感じ。挿した後はスイッチをしばらく何度もカチカチやって液剤が患部に染み渡るようにします。まあ、中が見えないのでどう伝わっているのか分かりませんが。後は上蓋を戻し、ネジ5本で留めて、剥がしたシールを戻しておきます。

今のところ大丈夫だ、復活して直っている気がする

組み立て直して液剤が染み渡るまで1時間ほど放置したでしょうか。その間、気が向いたときにカチカチして慣らします。その後で電池を装填し、早速使ってみると、直っているような…気が…します。ファイルを左クリックを押して掴んだまま、画面のあちこちに移動させてみましたが、途中で突然解除されて落とすような事故は起きませんでした。

さらに1日経って使い続けていますが、今のところまだ再発はしていません。劣化で起こるものなので、いつかはまた発症するのでしょうが、半年くらい維持してくれるならオススメの対処方法だと思います。部品交換よりお手軽なので精神的にも経済的にも負担は少ないです。