連載第19回
2005年8月2日
ウェルカム、Mighty Mouse

 もちろん現物を触ってみなけりゃ何とも言えませんが、今週は忙しくて映画百本も光100Mレポートも週末になりそうなので、簡単に新参マウスへの要望など。
 

いきなりマウス

 以前、Mac mini ミニ大作戦!「WWDCの中心でジョブズは叫んだ」で、インテル入りMacをリリースするに当たり、「まず用意しておかねばならないのはマウスだ」と書いたけれど、今夜、僕みたいな古いMacユーザーの懸念に対してアップルからの回答があった。

 なるほど、そう来たか。2ボタンマウスの機能は有しながらも、見た目はワンボタンマウス‥。そ、そこまで意地にならんでも‥。微笑ましい。

 もちろんマウスは人体に直接触れるギアだから、実物を触ってみないと善し悪しは分からないけれど、今分かっている情報でツッコミを入れてみる。

ワイアレスは?

 アップルストアを覗いてみると、すでにこれまで標準だった、というか伝統だった1ボタンマウスが消滅している。つまりこれからは、Macを購入すると基本的にこのMighty Mouseが付属してくるということになるんだろう。これは大歓迎。WinユーザーがまずMacを触って戸惑うのは、OSの違いよりもまず、1ボタンマウスに対しての違和感だろうから。
 しかしながらワイアレスのMighty Mouseは今回発表されていない。アップルストアでも、1ボタンマウスのワイアレス版は健在。個人的にはMighty Mouseワイアレス版が欲しかったのだけれど、センサを沢山詰め込み過ぎたせいで、電池を入れるスペースが無くなってしまったのかも‥。ま、実際にはこのマウスのセンサは指先のかなり繊細な動きを追跡してるようなので、位置情報を正確に無線で飛ばす調整に時間がかかってるんだろうなあ。

え?音出るんですか?

 早速Mighty Mouseの紹介ページを眺めていると、「デザイン」ページの右側にスゲー気になる表記が。

 え?何ですか?音が鳴るんですか?マウスを動かすたびに?

 笑った。いらねー、たぶん。いや確実にいらんと思うぞ、そんなサービス精神。スピーカーを内蔵するなんて奇抜な発想にはかなりウケたんだけど、マウスを動かすたびに「ピュン!ピュン!」とか「ヒュ~ン」とか言うのかなあ。で、ボタンをクリックすると、カチカチなんて従来の物理的な音じゃなくて「バスッ!バスッ!」と殴る効果音が出たりとか。周囲の笑いは誘えるな。ところでこの機能、実は今回が初めてじゃなくて、OS9時代から装備されてはいたんだけれど、やはり必要性は全く感じなかった。その時は、マウスを動かすとMacの内蔵スピーカーから音が出てたんだけど、まさかマウス本体から音を出すとはねえ‥。ま、一般ユーザーなら楽しいのかもしれないが、とりあえず僕は気が散っちゃうからダメ。消音します。
 っていうか、スピーカー入れるスペースあるなら電池入れる場所を確保してワイアレス版を出して欲しいよ、ホント。

スクロールボールへの要望

 一通り仕様に目を通すと、本製品の要と思われる360度スクロールボールには、通常のスクロール機能の他にスイッチャーの役目を割り当てられるらしいと分かった。エクスポゼとか、アプリケーション切り替え、通常のボタン機能、などなどユーザーが自由にカスタマイズできるみたい。だけど、おそらくサポートしてない機能がある。でも是非搭載してもらいたい機能がある。

 トラックポイント(あるいは、まんまトラックボール)。

 Macしか触ったことのないに人は馴染みの無い言葉だと思うんだけれど、IBM Think Padのキーボード部分中央にある赤いポインティングデバイスで多くのユーザーから好評を得ているもの。実際に店頭で触ってみて「これは使いやすい!」と感心した。僕は普段、マウスじゃなくてトラックボールを使っている。だから手首は動かさずに、指先でポインタを移動させることに慣れてしまっているので、この360度スクロールボールには是非ともトラックポイントとしての機能を持たせて欲しい。ボールなんだから、まんまトラックボールとして機能してくれてもいい。そうすれば、トラックボールユーザーもさほど抵抗なくMighty Mouseを使うことができるのではないだろうか(たとえマウスとしての本来の意味が無くなるとしても、面白いからアップルは是非搭載すべき)。でも誰かが機能拡張としてアプリケーションを作ってくれるような気もする。
 ちなみに、トラックポイントとして機能させてる時でも、左右のボタンを押している間は通常のスクロールボールに戻るようすればOKだと思う。

まとめ

 というわけで突然飛び出たMighty Mouse。週末あたり店頭で触ってこようと思う。果たして使い心地はどうだろうか?Winユーザーにも自慢できる出来映えになってるだろうか?個人的にはワイアレス版の待ちだけれど、それよりもやはり、WinユーザーのMacへのスイッチを潤滑に促すデバイスがやっと登場してくれたことがとても嬉しい。