連載第16回
2015年11月22日
1−4:アクションセンター

 前回は脱線しましたが、今回はアクションセンターについて。「アクション!センター!」って一体何の事なのやらと思いましたが、要約すると選択したエレメント(頂点・エッジ・ポリゴン・アイテム)に対して行うアクション(移動・回転・スケール)の開始点(中心点)を決める方法や選択肢が、MODOはかなり豊富かつ柔軟に取り揃えているということらしい。通常、例えば上図のようにポリゴンを選択するとその面の中心にアクションを行う方向軸が現れます。でも「ポリゴンの中心やなくて、端っこの頂点を中心に回転させたいんよ」とかいう場合が絶対ある。そういう多くの要望に応える機能を用意しているのがウリなのだそうな。

センターとアクシス

 アクションセンターには操作を加える際の中心点(センター)と方向(アクシス)をどこに置くか、数多くの選択肢があります。デフォルトでは(none)ですが、「アクションセンター」をクリックするとズラリとメニューが表示されます。

 下図の枠線内の11項目は、センターとアクシスが選んだ要素に対して同時に設定されます。例えばエレメントを選択しておくと、センターとアクシス両方がエレメントに対して設定されます。

 でも「センターは原点で、アクシスはエレメントにしたい…」というような要望にも、下図のようにそれぞれ別々に指定できます。

 早速動作を試してみたいと思い、まず球体を作り、Wで移動ツールを起動し、アクションセンターから「エレメント」を選んで球面の適当なポリゴンをクリックすると、確かにポリゴンにスナップした状態のハンドルが表示されました。しかし、クリックしたポリゴンの中心に表示されるのではなく、まさにクリックした場所(位置がポリゴンの中心でなくても)にハンドルが現れる…。ここでまたしばらく「?」に陥ったのだけれど、下図のメニューの中から「自動中心」を選ぶと期待通りの動作をしてくれました(50Pに書いてあった)。思うにコレ、上にある「エレメント」のところに階層として内包させれば混乱も避けられるのではないか、と。ちなみにアクションセンターの解除は、メニュー項目のチェックを外すか、ツールが起動していない状態で「esc」キーを押します。

主なモードを試してみる

 上述したアクションセンターの実際の動作を試してみます。まずはエレメントだと、下図のように四角いポリゴンを、下の傾斜したエッジに沿って平行移動させることが出来ます。なるほど。

自動

 通常アイテムを選択すると、そのアイテムのローカル座標のセンターでしかアクション出来ないが、「自動」だとローカルのセンター以外の場所を指定出来る。

選択

 選択したエレメントから成るバウンディングボックス(表示はされない)の中心をセンターにする。センターモードで、バウンディングボックスの何処にセンターを置くか決められる。

選択境界

 円柱などで、選択している側と非選択の境界の中心にセンターとアクシスを置く。腕を折り曲げる等の表現に便利。

ローカル

 これ、いろいろ試してみたんだけれど、ちょっと挙動の意味が分からなかった。→宿題。

スクリーン

 3Dビューポートで見ている画に対して、アクションセンターを水平直角に置く。たぶんアニメーションを作る時に、レイアウト調整する場合に重宝するのでは?

ツールハンドルのアドバンスト表示

 エレメント操作時に表示される矢印等の移動量を数値で表示してくれるオプションがありました。「初期設定>ツールハンドル>描画スタイル」内にある選択したツールハンドルと選択されていないツールハンドルを「アドバンスト」にします。生物でなく、静物を作成するときは便利かもしれません。

はっっ!

 …こちらにまとめがありました。

 こんな感じでアクションセンターに関しては「実践して制作時に使わないと挙動が理解できない」というところまで理解が進みました。次回はスナップ。