連載第45回
2012年9月28日
蝉時雨:その2「鳴き声の加工と追加ピアノ音」

 セミの鳴き声といっても種類によっていろいろあるのですが、今回素材にするのはごく一般的なアブラゼミのもの。どこにも美しいところのない、ただの耳障りなノイズと言い放っても異論はそんなに無いと思うのだけれど、全域において均一なホワイトノイズを素材にするよりは高域にエッジがあったりして加工素材としては扱い易いのかもしれません。

 いつものように手持ちのプラグインをエディットし色々組み合わせて、不快なただのノイズのドローンだったものをどことなくリズミカルなものにしていきます。リズミカル…ですかね?人によってはこれもまだ不気味に思ったり、不快に感じたりする音なのかもしれないけれど、個人的にはすごくまろやかになってる気がします。まろやか?


蝉時雨 ― SE ―
蝉時雨 ― DEMO / SAMPLES ―
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 前回掲載したメインとなるピアノのフレーズはどことなく牧歌的というか、子供が窓を開け放って入ってくるそよ風に涼みながら練習に弾いているイメージというか、個人的にはそんな夏の風景を思い描いたりしていたのですが、今回のリミックスにあたりちょっと全体に緊張感を与えることにし、新しくピアノを追加しました。Pianoteq 4のK1モデルを使っています。


蝉時雨 ― 追加ピアノ ―
蝉時雨 ― DEMO / SAMPLES ―
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蝉時雨 ― ギター ―
蝉時雨 ― DEMO / SAMPLES ―
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 さらにストラトのギターなども追加したりなんかして、これらを用いどんどん配置し組み立てていきます。つづく。