連載第68回
2014年12月15日
新しいフライパンで自炊がまた楽しくなった

 どうでもいいけど『塔の上のラプンツェル』では何故かフライパンが活躍する。今回はフライパンを買い替えて分かった「道具って大事!」というお話。

 精密機器でもない限りは基本的に物持ちが良いと自分でもしみじみ思うのだけれど、実は2年ほど前から10年以上使い倒してきたフライパン(梅干し作り等々にも使ったヤツ)の柄がグラグラしてきて、大量のお湯など重いものを入れている時など「これを持ち上げた時に折れたら大やけどするな…」と思いながらやり繰りしていたのですが、いよいよ今にも抜け落ちそうな状態となり、身の危険を感じてきたので新しいフライパンに買い替えました。

 今回チョイスしたのはパール金属 極深軽いねストロングマーブル フライパン20cm 【ガス火用】の26センチ。以前の古いフライパンは直径22センチほどだったか、十分なサイズではあったけれど、炒め物などで大量の具をかき混ぜていると時々外にこぼれることがある。そんな些細な事が実はストレスとなって蓄積していたらしい事に今回の買い替えで今更気付かされたのです。基本的に物臭な人間なので作り置きすることが多く、独り暮らしということもあって効率優先で一度に大量の調理をしてしまうのだけれど、自炊してるとは言え決してそれを楽しんではいなかったらしい…。

 さて、買い替えにあたり選定項目リストに挙げていたのは次の3つ。

要望リスト

  • 注ぎ口が付いていて、かつ水切りの良いもの
  • 洗い流した時に汚れがサッと落ちること
  • 従来よりもちょっとだけ直径の大きいもの

 まあ、書いてみると実に当たり前のことなんだけれど、自分の中では一番目の「注ぎ口の作り」に関しては最重要項目にしていました。自宅にはフライパンの他にもちろん手鍋なども幾つかあったのですが、それらの注ぎ口が「とりあえず形作ってみただけの役立たず」で全く使えなかったのです。豆乳などを沸かしてカップに注ごうとすると、注ぎ口から本体にだらだらと伝ってコンロにこぼれ落ちたりする。水切りの良さでは上の注ぎ口が無いにも関わらず、フライパンの方が絶妙な形状の作りで使い勝手が良かったのです(なので使用頻度が数倍高く、他の調理器具よりも早く劣化した)。つまり注ぎ口の有無とは関係なく、この違いは縁の角度の切り方によると思うのですが、じっと観察してはみても製造に関しては知識ゼロ、果たして液体がどのような挙動を見せるのかは買ってみないと分からない…というのがリスクでした。

全てにおいて合格のフライパン

 「買ってみないと分からない」。そんな時、たまたま近所のスーパーでセールしていた極深軽いねストロングマーブルを買ってみたのですが、これが全てにおいて合格という驚きのコストパフォーマンスを見せました。まず帰宅してすぐに水をいっぱいまで注ぎ(片手で持つにはかなり重い)、そこから小さなカップに移すという難易度の高いテストに見事合格。水がボディを伝わって零れる事はありませんでした。

 その他についても、深さが6センチ以上あるので、多めに調理しても具材がこぼれたりしないし、まだ新品なので油汚れも洗剤とスポンジで軽く洗い流せる。以前、手鍋などで豆乳を沸かした時は熱で凝固したものが底面にこびりついて、それがなかなか取れなかったのだけれど、今回のフライパンではスポンジでかるくこするだけで落ちる(場合によっては水道水を流すだけで落ちる)。でもさすがにホットドリンクに26センチは大き過ぎるので結局20センチ版も追加購入してしまいました。

炒飯にチャレンジ

 結果として時間効率が格段に向上。これまで3つのサイズ違いで手鍋やフライパンを使い分けていたのですが、今回の20センチ&26センチの2つを巧みに使い回して同時作業が可能になりそうです。両方を使い同時に調理を始め、どちらかが先に仕上がったらサッと洗い流して次の調理に移れる、という感じ。調理後の洗浄作業もストレスになっていたのですね。

 さて、これだけサイズに余裕があるのなら大好物なのに作るのは苦手なチャーハンにチャレンジしたくもなります。早速、有り合わせのもので作ってみました。

 ちょっと火力が弱かったか、理想のパラパラ感には届きませんでしたが、これまでよりは格段に気楽に調理できた感じ。

基本的に調理は下手です。