連載第25回
2013年1月2日
暖房機 Mac Pro:僕もメイカーになる!(その2)

 2013年お正月特別企画「暖房機 Mac Pro」。大好評につき(いや、誰からも何のコメントももらってないけど)前回から続いてパート2の公開です。それにしても、Mac Proを暖房機にたとえるところは分かってもらえるだろうけれど、副題の「僕もメイカーになる!」っていうブームへの乗っかりようはどんなもんかと自分でも思ったりしています。一体このアイデアのどこがメイカーと呼ぶに値するのかと…。しかしどういうわけか、この単に排気を集約するというだけのアイデアを思いついてから、どうしてもそれを実際に試してみたくて仕方なかったんですよねえ…(それはハードルが全然高くなくて、単純な発想だったからだと思う)。もう昨年11月頃からずっとこの事ばかり考えていたと言っていいくらい。

 しかし前回の最後、購入してきた部材写真を見ただけで、たぶん察しの良い当サイト読者のみなさんは今回の展開からオチまで、もう既に読めてしまっているのではなかろうか、そんな気がします。ダラダラ文章を繋げていてもタルいので、今回は写真に少しコメントを添えるに留め、一気に魅せます!

排気口にキャップする

 買ってきたのはまず因幡電工の「LDWM-70-I」。ウォールコーナーエアコンキャップ用とあるのですが、それがどのように使われる物なのかよく分かりません。メイド・イン・ベトナムとなっています。

 パイプの方も同じく因幡電工の「SF-77-1000-I」。こういうパイプを探していたので、見つけた時は感動した。ちなみに同じ棚で売られていたアイボリー色のテープも買ったのだけれど、何と粘着テープじゃなくて、解くとただのヒラヒラしたテープ。これは一体どのような状況で使うんだろう?と考えてしまいました。そんなわけで残念ながらテープは無駄に終わりましたが、トータルで1,500円ほど。

 早速キャップの方をネジで組み立て、Mac Proの排気口に当ててみました。まさにピッタリのサイズではありませんか!2度目の感動!

メイカーの心得。何はともあれ試行錯誤

 そんな感動に打ち震えていたのも束の間。このキャップとパイプ、サイズが微妙に合わないというか、いや、形状がまるで違う別物というか…。

普通に考えるとキャップでパイプの端をパクっと挟み込んで終了、という展開を予想するのですが、しかしまるで合いません。売り場には他にパイプは無くて同規格のカップルなのだろうと思ったのだけれど、いよいよ迷宮入りです。現場ではどのように使う物なのでしょうか…?

 合わないサイズは合わせるしかない、ここはくよくよ悩まずにカッターで適当に加工してしまいます。パイプ自体は柔軟で柔らかい素材だったので、切るのは簡単。

 何となくハマるようになったけど、パイプの方が微妙に太くてギリギリのところでキャップで挟み込めません。惜しい。

さらに加工。

 なんとかねじ込んでキャップで挟み込むことが出来ました。しかし入り口に差し込んでいるだけの状態なので、瞬間接着剤の出番。まんべんなく隙間を埋めてゆきます。このまま一晩放置。

完成、暖房機 Mac Pro

 びよーん、と伸びるアイボリーのパイプがキャップと接合され、いよいよMac Pro背面に取り付ける段階。頭の中では昨晩から既に完成形が見えています。興奮してなかなか眠れませんでした。では御覧あれ!

何か…すごい暖房機っぽいな。

 見た目はもう暖房機そのものというか、暖気を排出するために製造されたマシンのように見える。

 …しかし、柔らかいパイプとは言え、それなりに太くて反発力もあり、然程長くも無いこともあって、どう取り回して良いのか悩む。

これは違う気がする…(↑)。

 上着の前下からパイプを差し込んでみましたの図(↓)。作業しづらいというか、気になって集中出来ないというか。とにかく見た目がH・R・ギーガー。

 逆に背中へパイプを差し込んでみましたの図(↓)。相変わらず見た目がH・R・ギーガーではあるものの、手は邪魔されないので作業に支障は無い。…無いが、いやしかし、試運転する以前に隙間から寒気がやたら入り込んで余計に寒いではないか。

 さらにパイプを延長しようかなどと考えてもみたけれど、結局この次は着衣の方の大幅な改良が必要だと分かりました(その方が効率高そうですし)。
 …が、外気が入り込まないように隙間を無くすような改良の行き着く先には、NASAが待っているような気がします(↓)。

 確かに『MAKERS―21世紀の産業革命が始まる』にも宇宙開発分野への言及はあったけれど、これはムリ。裁縫の技術はせいぜい靴下の破れを塞ぐ程度、それ以上は僕の手には負えません。

 そんなわけで現在は、とりあえず「寒さでかじかむ手を暖める」為に排気を利用しようと目標設定を下げて下図のようにパイプを設置しました。手が冷たくなったら、猫の息くらいの弱〜い暖気が漏れでてきているそこに少しの時間置いてみると、確かに温まるような…気がしないでもありません。…というか、Thunderbolt大作戦なのかコレ、まるで関係ないじゃん。

ーー追記:読者の@marco_pandaniさんから、今回使用したパーツについてのコメントをいただきました。
「ここで使っている具材は、正確にはパイプでなくパイプカバーの類いなので、これら自体ではキャップとパイプは接合しません。 内部にエアコンの冷媒パイプを収めて初めて機能する具材です。現場では、かなりテキトーに取り付けられています。」
 なるほど!気持ちもスッキリして良い年を迎えられそうです。解説有り難うございました。