先日、某所でウエスタン・デジタル社の「WD My Passport Pro」が台数限定で格安放出されているのを知り、久々にかつての電子パーツ天国へ電車を乗り継ぎ向かいました。バリエーションとして2TBと4TBがあったのだけれど、現地に到着してみると2TBは既に完売。僕の狙っていたのはコスパ的にもちろん後者で、まだギリギリ在庫が残っており躊躇うことなくゲットしました。
さて、どれくらい激安だったかというと、2TBが9,980円(税別)、4TBが19,800円(税別)。単に容量と値段だけみると「別に普通。むしろ高い」と感じるんだけれど、それは「3.5インチ内蔵HD」を思い浮かべた場合。この製品は2.5インチ内蔵HD(しかも2台!)をThunderbolt外付けケースに搭載しRAIDしているのが特徴なのです。
ちなみにこの記事を書いている時点で、単品販売されている2.5インチHD 2TBの市場価格はおよそ14,000円〜20,000円ほど。例えば同じWD社のWD20NPVX(WD Green 2TB)だとこんな感じの価格。WDよりは割安感のあるSegate社のものだとST2000LM003でこんな感じのお値段。中間を取って15,000円としても、それが2台(!)と外付けThunderboltケース、しかもThunderboltケーブル付き(!)と考えると、今回のセールが如何に投げ売り放出価格だったか分かります。もちろん、3.5インチの方が値段が安いのは分かるのですが、最近は次第に3.5インチがデカくて重いと感じてきたので、少しづつ2.5インチにシフトしています。災害時にも持ち運びやすいですし。
HDは消耗品である(not 奢侈品)
今回の買い増しは「来る消費税10%時代に備える(第一段階)」での「今年は買わない」宣言には該当しない…というのは、普段からHDやSSDの記憶媒体っていうのは消耗品と考えているからです。別に目に見えて動いているワケではないけれど、時間の経過と供に価値が目減りしてゆく、性能が摩損してゆく、そんなジャンルの商品です。なので割安な物が出回ればとりあえず手に入れておくというのがスタンス。
「これ、弁当箱?」というくらいに弁当箱
ではブツを取り出して意味もなく外観チェック。まず思い浮かべるのが「弁当箱」。たぶん僕だけでなく、誰が見ても弁当箱。そう連想してしまう主な原因はThunderboltケーブルを格納するために横側をぐるりと囲んだゴム枠のせい。これが弁当箱の蓋を連想させるのです、たぶん。ただ写真を見ると分かる通り、手のひらサイズのコンパクトさで、ケース自体はアルミ製ということもありずっしりと重量があります。見た目はアレですが、質としてはかなり高級感があります。
Thunderboltケーブルはこのように格納されます。本体側はケーブルが直付けされているので、ケーブル末端に使用されているチップが壊れた時は即撃沈。個人的にはケーブル自体は別途着脱出来る方が良いのですが、これは手軽に持ち運び出来る事を優先した結果なのでしょうか。でもThunderboltケーブルが未だ高額であることを考えるとお得だし、この仕様でもまあ許せます。
背面には空冷ファンが!ちょっと心配したのだけれど、電源オンしてみると嬉しい事に静音ファンで、もちろん動作・風切り音はするのですが、全然気にならないイイ感じの音色でした。
底面にはシリコンゴム足が付いて、設置時の衝撃を限りなく吸収。脳裏には今回も分解がよぎったのですが、使われていたのはトルクスねじ!しかもこのサイズのドライバー持ってない!ということで、今回はバラし無し。Thunderboltケーブルが壊れたりしたら分解したいと思います。
ドライブ性能チェック
ケース自体には電源スイッチは無く、Thunderboltケーブルの着脱もしくはMac本体の起動に連動して電源がオンになる一般的な仕様。出荷時にはRAID 0 が組まれており、今回だと2TBが2個で1ボリュームとして4TBと認識。この状態でいつものBlackmagic Disk Speed Testを使い5GBで計測。
2.5インチの回転系と侮るなかれ。…RAID 0 の効果もあってか、これはかなり速い!
ちなみに同社WD Red 3TB(3.5インチ内蔵)をThunderbolt経由で計測してみるとこんな感じ。つまりWD My Passport Proは倍近いスピードが出てる事になる。
RAID解除してディスク単体チェック
ところで購入時に製品にはWDユーティリティーが圧縮保存されているので、それを解凍しアプリケーションに移動させます。
起動すると最新版が配信されているプッシュ通知が来たのでそのままアップデート。機能的にはこんな感じの内容。ひとまず登録し、組まれているRAIDを解除したいと思います。
イキナリ失敗かよ!
もう慣れたもので、こんなものはトラブルともアクシデントとも全く思いません。リトライする手間もかけず即Appleのディスクユーティリティーを起動しストライプを削除。見えているのはやはり同社のWD20NPVX(WD Green 2TB)ですね。
RAIDを解除し、WD20NPVX単体性能を見てみるとこんな感じ。最近の2.5インチはかなり高性能。
まとめ
格安セール価格でもなければ手を出すこともなかったであろう、本来ならそれなりのお高い価格設定のなされているWD デュアルドライブポータブルHDD My Passport Pro 4TB。今回の買い増しはとても満足です。
今回のMy Passport Pro 4TB 今回のまとめ
- 2TB×2台なのに激安だった!これに尽きる
- Thunderbolt外付けケース、しかもThunderboltケーブル(約40cm)付き
- 予想外に速い
- 当然だけど、3.5インチHDよりフットプリントが小さい
- 空冷ファンが静か
- 手持ちThunderboltケースでは、初めての電源不要バスパワー駆動!で超便利
- 難点はケーブルが直付けになっている事くらい
- Thunderbolt端子が無いので、このデバイスで終端になるのもマイナスか
いくら消耗品とは言え、さすがに今年のストレージ関連機器の買い増しはもうありません。
2015-03-21 > フリフリのThunderbolt大作戦!