まわるフリフリのフリ
フリフリのThunderbolt大作戦!

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フリフリのThunderbolt大作戦! ― 連載第73回

軽薄な新MacBookの登場で名前負けしているAirたんの運命や如何に

2015年3月15日  

 すでにもうだいぶ昔のように思えてしまうのだけれど、3/9日の月曜深夜にAppleのイベントがありました。当然Watchだけの発表にフォーカスしたものだったんだろうと思って早朝出かける前にチラとチェックしてみたら、時計以外にも色々お披露目されていて(主にモバイル系)驚いたのですが、やはりインパクトが大きかったのは新しいMacBookで、以前からブログのネタにもしていた軽薄さにさらに磨きがかかり「これは使う人を選びそうだなあ…」と感じたのが第一印象です。

 いまのところ僕はmid 2013のAirたんで間に合っているし、iPhoneと連携が前提になっているWatchは端から関係ないし、今回発表された一連の新製品には特に物欲を刺激されることもなく、たぶん今年はこのまま現状維持で行けるぞと胸を撫で下ろしたのですが、新MacBookについて個人的にちょっと注目したことをラフに書き留めておきます。

魅力的、でもこの仕様だと自分には合わない

 事前に各方面から漏れでていた情報3点が新しいAirのものではなく、別ラインの新型MacBookだったのは全く予想外の展開。

12インチ液晶モニタ

 筐体サイズはコンパクトに抑えながら、画面は12インチのRetinaでスケーリング解像度は「1,440 x 900」もあり、Airたんの「1,366 x 768」より僅かながら広くなっています。当初、単純にピクセル数の半分「1,152 x 720」なのかなと思い、そうなると11インチのAirより狭いのか…と残念に感じていたので、これはとても良い仕様。ちなみに13インチの現行Airは「1,440 x 900」なので同等、ということは、解像度のバリエーションを増やすのはよして、あえて現状と同じ枠内に収めたんでしょう。

Intel Core Mでファンレス

 遂に新MacBookはファンレスになった…というのは、だいぶ前に行われたIntelの新CPUラインアップ発表時から予想されていたので驚きは無し。また、1.1GHzの低クロックであっても日常使いには必要十分な能力を発揮するのは、当時のデモで実証済み(動画再生も含む)。

たった1つの冴えたUSB Type-C端子

 かなり思い切ったな…というのが、以前からAppleは思い切りがいいと知っていても感じてしまった正直な気持ち。

 製品コンセプト全体としてバランスが良く、とても魅力的なノート型Macになっています。特に仕事で使わない日常使いなら必要十分だし、Airよりも適しているのではないか。しかし「たった1つのUSB Type-C端子」で、僕はこのMacを選ぶことが出来ません。
 現状、僕の自宅趣味作業環境は基本的にThunderbolt周辺機器によって構成されています(主にオーディオIF・ストレージ関連)。そこにUSB Type-C端子が付け入る隙は無いのです。もちろん、今後加速度的に市場にはUSB Type-C対応アクセサリーが増えて行くでしょうが、今手元にあるレガシーなUSB機器をわざわざ置き換えることもなさそうです。

 何故なら、今後数年かけて業界の進むトレンドは「ワイアレス化(無線化)」にあるからです。マウスやテンキーなどの小物アクセサリーはもちろん、液晶ディスプレイとの接続やストレージ機器との接続もワイアレス化されていく道筋にあって、ケーブルを引き回すようなスタイルは時代遅れになって行きます。見た目にもアレですし、何より鬱陶しい。そういう近い未来が見えていれば、今回
「たった1つのUSB Type-C端子」という切り捨ては、来るべき時代へユーザーを緩やかに導いてゆく為の予行みたいなものです。

Airたんが名前負けしている

 しかし問題なのは新しいMacBookが「より軽く、薄くなった」ことによって一瞬にして名前負けしてしまったMacBook Airの今後の運命です。
 今回、何とかラインアップから消滅することなく、とりあえず手間をかけずに置き換えられる部品を交換しておきました程度にマイナーチェンジして延命したものの、「Air」はちょっと恥ずかしい。だってもうすでに厚いし重いしAirじゃないもの!

今後のAirを妄想してみる

 僕は何故かこよなく愛する小さなものを苛めてしまう子供っぽいところがあるようで、例えば以前ならMac miniがそうだったけれど、アレコレ理由を挙げては「もうすぐにでも消滅する!」と言い続けていました。がしかし、蓋を開ければ何とMac miniは初代からさらに薄くなりながら今なおラインアップに並んでいるワケで、もしかしたらAirたんも「Pro並に仕事に使えながらも薄くて軽い」という解釈でのAirを冠して生存し続けるのかもしれません。それでは今度のAirはどう変貌するのか?新型MacBookが148,800円(税別)からという値付けで来たことから、Airは現状よりさらに高付加価値なMacになって行くと思われます。

CPUはさらに向上

 マイナーチェンジを経たEarly 2015モデルは、なんとオプションで2.2GHzのi7をチョイス可能。使用している2世代前のCore i7 1.7GHzでも健闘しているのに、Broadwellの2.2GHzなんて!ということで、どんどん性能の高いCPUを積んでくるでしょう。

Retina化(そして12インチ化)

 Airは値段の安さが売り、という位置づけでも無いのなら、今年後半にはいよいよモニタもRetina化されそうです。個人的にはAirにも12インチサイズの液晶を搭載して欲しい。また、Airの見た目については、アルミの銀色ベゼルがとても気に入っているので、差別化するためにも黒枠にせず現状維持してもらいたいところ。

キーボード

 実は近年(と言ってもだいぶ経つけど)のApple製周辺機器で一番優れた仕事だと勝手に思っているのがアルミ製薄型キーボード。昔はカチャカチャ大きな音を立てて入力するのが好みでしたが、今はすっかりその価値観は消えて無くなり、軽くストレス無く静音で動作する薄型キーボードがとても気に入っています。新しいMacBookはバタフライ型のキートップ支持を採用したという新機構のキーボードを搭載し、ストロークはさらに浅くなっているとか。果たしてその使い心地の良し悪しは実際に触ってみないと判りませんが、MacBook ProにもAirにもその新しいキーボードがやってくるのは確定しているハズ。特に隙間の狭まった、真上からのレイアウトが見た目にとても素敵ですし、上斜め横から見るとまるでプリント印刷されているかのよう。

Thunderbolt 2 & USB Type-C & 新しい感圧トラックパッド

 今後のAirにもこれまで通り、Thunderboltが1つあれば大丈夫。もし現状左右に2個搭載されているUSBがUSB Type-Cに置き換わるのなら(確実にそうなるでしょう)、個人的には空いたスペースにもう1個Thunderboltが欲しいところ。感圧トラックパッドはまだ全然その挙動の予測が出来ないけれど、現状の機械式クリックも使いづらいところがあるのは確かなので、期待を込めて。

 とまあ、こんな感じで今後のAirを妄想してみたのですが、もう黒いMac Proは縁のない高性能マシンになってしまったし、iMacは実際に購入し使ってみてこれまた縁のない高性能マシンと分かったし、やはり自分にはAirくらいのレベルが一番しっくりくるようで、たぶんこれからも愛していきます。

 新しいMacBookでたった1つの苦言を呈するとしたら、ヘッドフォン端子は是非「左側」に付けて欲しかったという点です。ヘッドフォンの多くは左側スピーカーからケーブルが延びているので、PC側の端子が右側だとケーブルが手前を横切ってしまいとても邪魔なのです(アナログ接続の場合)。