連載第89回
2015年10月4日
OS X El Capitan:日本語入力編(物書堂「かわせみ2」を試す)

 見た目にはそんなに変化していないし、基本的にYosemiteのブラッシュアップ版のような位置付けとされるEl Capitan。しかし今年のWWDCで発表されたEl Capitanの紹介(の後にwebで公開された新機能紹介)で個人的に最も注目したのは、Split Viewでもなく、Safariでも写真アプリでもなく、新しい日本語IMでした。あ、それとメモ

 パブリックβ版期間中にしばらく試していて、今後もっと飛躍しそうな新しい日本語IMのポテンシャルに大いに唸らされたのではあるのですが、ユーザーが手足のように扱う道具として、個々人の都合に合わせたカスタマイズがまだ細かく行えないという点で(辞書の管理や、変換候補の繰り上げ、ショートカットキーの変更など)、当分の間は常用を見送る事にしました。加えて、ことえりからATOKを経て、さらにegbridge1〜2へ乗り換え、そこからの「かわせみ」で長年染み付いてしまった「手癖」を矯正することは難しいとも思い、そんなわけで物書堂の「かわせみ2」体験版を30日間試してみる事にしました。

セットアップ(かわせみ1の移行)備忘録

 インストールすると、メニュー右上にずらりと入力メニュー項目が並びます。

 そこで、ひらがな全角入力と英語(US)だけに絞ってしまいます。

 かわせみ2のセットアップ用ウィザードが起動しますが、今回のEl Capitanは上書きアップデートではなく、クリーンインストールしたこともあり引き継ぎで参照すべき、かわせみ1の関連ファイルを指定できません。よってこの移行ツールは使えないので、即終了。

 必要最低限のファイルをMacBook Airからマニュアルでコピーしてくるという古くさい手を使います。でも、すんごく簡単。

個人ユーザー辞書

 日本語IMにおいて、長年蓄積してきたユーザー辞書は最も価値あるデータ。その場所は下図になります。MacBook Airからそれをコピーして、Mac Pro上のEl Capitanの同じディレクトリにペースト。

キー割当て設定

 自分が一番使いやすいようにキー設定した状態を再現すべく、設定ファイルを下図の場所からコピー。同様にかわせみ2の同じディレクトリへペーストします。

かわせみ2環境設定

 個人ユーザー辞書はここですでに指定されています。

 キーの割当て設定は、こちらのタブから指定。以上でこれまで愛用してきたかわせみ1の日本語入力環境が、かわせみ2でも再現出来ました。ストレス0でとても快適デス!!

 30日間試用してみて、特に問題なければ購入しようかと思います。