連載第55回
2023年8月8日
M1 Mac mini
引越し雑記:第1週目

今月は全く何のヤル気も出ないので、M1 Mac miniへの作業環境引越しレポートを気が向いた順にダラダラとメモっていく月間。

動作確認〜初期設定

ブツが到着してまずは電源が入るかどうかのチェックを行おうと、電源ケーブル・液晶モニター・キーボード・マウスを繋げて電源スイッチを入れたら、真っ黒な画面のまま「アクティベーションを行います」「ネットワークに接続してください」みたいなメッセージが出てきて驚いた。何なんだこの一発目のタイミングでアクティベーションとは。とりあえずWi-Fiに繋げたら問題なくアクティベーション出来たというようなメッセージが出たけれど、全く予備知識が無かったので面食らった。誰に紐付けてのアクティベーションなのか?と色々不安になり、電源ボタン長押しで強制終了した。

Ventura 13.4.1がプリインストール

再度電源スイッチを入れたら、いつもの「こんにちわ」が始まった。購入時には既に最新のVenturaがプリインストールされていて、これまで通りの諸々の初期設定を行なった。最近のApple純正のキーボードにはTouch IDとか言うボタンがあるけれど、そういう手間なヤツとかスルー出来るのかしらと思っていたら、普通にこれまで使ってきた古い薄型アルミキーボードでも全く問題なかった。

初めて、移行アシスタントを使う

新しいMacを導入した際には、これまでクリーンインストールをしてきたが、今回初めて「移行アシスタント」を使ってみることにした。いつもmailアプリの受信箱整理に苦労していたけれど、mailの重要度が低下したこともあり、雑な引越しでも構わないと考えた。色々調べてみたら、まずは使用中のインテル版Mac miniで、Time Machineを使ってバックアップを取る必要があるらしく、購入したSSDを使って、Mac miniの内蔵SSDをざっくりとそのままコピー。1時間ちょいかかった。

M1 Mac miniにその外付けSSDを接続して移行アシスタントを起動。Time Machineからのデータ転送を開始。

こちらも1時間強で転送が終了。インテル版Mac miniの中身がそっくりそのままM1 Mac miniに再現されていて驚いた。これは楽ちんである。mailアプリを起動してみると、雑に仕分けていたフォルダもそのまま、蓄積されたスパムメールの山もそのまま、良いも悪いも全くそのまま丸ごとコピーで、とりあえず安心(?)である。

しかし現状、不要なデータも引き継いでしまう

「移行アシスタント」が本当にお手軽過ぎて、これはパソコンが苦手な人には大助かりな仕組みかと思ったけれど、実際の引越しには「もう使わないから要らない」と言うデータや、例えばPhotoshop CS4のように32bit環境でしか動かないアプリケーションは引越ししなくて良い、と言うものも多々あったりする。それらを事前に対象から外すことが出来れば良いのだけれど、細かい個別の対応は不可で、ほぼ一括である。だから移行先のM1 Mac miniでの整理作業は発生してしまう。

そうだ、所感を記してなかった

M1 Mac miniのデビューは2020年11月だから既に3年も経っていることに驚愕しつつ、デビュー間も無くその高性能っぷりについて語る記事が多数放たれ、もう今更何も言うことは無いのだけれど、いくらネットで熱く語られているのを目にしたところで、実際に手元に現物がないと腹落ちしない。ようやくネットで見る言説の真偽を確かめられる。

静音…か、どうか分からない

帰宅したら窓全開、サーキュレーター電源オン、と言う感じで部屋がそれなりの音量のノイズで常時包まれるので、M1 Mac miniが静音なマシンかどうか分からない。何だそれは。

消費電力…を測る気が起きない

以前から機会のあった時に行ってきた消費電力対決。今回もCPUに負荷のかかる仕事をさせて、一体どれくらいの電気を消費するのか計測してみたいのは山々なのだけれど、酷暑過ぎて発熱を誘発する行為に嫌気があり、どうにもヤル気が起きない。

起動が早い

電源ボタンを入れてデスクトップが現れるまでが爆速で、従来のパソコンのイメージを覆している。現時点ではまだテキスト書いたりSafariでネットブラウズする程度の日常使いしかしていないので、負荷のかかる仕事についてはどれくらい速いのか不明。ベンチマークなどの計測もまだヤル気無し。

発熱しない(省電力!)

ネットの記事を読むたび「それホントかいな?」と疑惑を抱いていた発熱・省電力面。この暑さの中であればインテル版Mac miniはすぐに「ブォーーーン」と空冷ファンが高速回転を始め、熱風を吹き出し、電源タップの簡易測定で20W後半くらいの電力を消耗するところ、M1 Mac miniはまだ正確に測ってはいないけれど、普段使いでは10Wに到達しない様子。背面からの排気も、出てるのかどうか分からないくらい。もちろん熱風には至らない。今夏のあらゆる運動が億劫になる異常な高温時にこれはかなりインパクトがあって「ボディが熱くならない」だけで、もうインテル版Mac miniには戻る気がしなくなる。

写真アプリのライブラリアップデート

MojaveのApple謹製写真アプリも「余計なおせっかい機能」悪癖満載だったが、Venturaの写真アプリ(バージョン8)がアップデートされるに伴い、それまで使ってきた写真ライブラリーが上書きアップデートされるはず。と言うわけで、外付けSSDにライブラリを丸ごとコピーして、M1 Mac mini専用の写真ライブラリに割り当てるとする。
M1 Mac mini上で写真アプリを起動し、外付けSSDにコピーしたライブラリをデフォルトに指定すると、しばらく時間をかけてライブラリのアップデートが行われた。閲覧は特に問題なさそうではあるけれど、やはり余計なおせっかい機能が追加されていて、純粋にフォトライブラリとしてシンプルに使いたい自分は嫌悪の感を抱く。
ところで、M1 Mac miniをスリープさせてから復帰すると、SSDはマウントしているのにSDカードから写真を取り込めずに迷子になる不具合があった。自分のところでは再マウントしてもダメで、結局M1 Mac miniを再起動させてようやくデータを取り込むことができた。外部IFとのやり取りでM1系は怪しいところがあるのかもしれない。

Rosetta2って別途インストールだったのか

昔から愛用しているHBClockと言う時計アプリを起動しようとしたら、「Rosetta2をインストールするか?」と聞いてきた。そうか、最初から入っているものだと思っていたけれど、必要な人はインストールしてね、と言う扱いなのか。Rosetta2をインストールしたら、無事HBClockは起動したが、AppStoreを覗いてみたらApple Silicon対応版が出ていた。

インテル版DP10.13を起動してみる

Rosetta2をインストールしたところで、では旧インテル版のMOTU DP10は問題なく動作するのだろうか?早速起動させてみると、少し時間をかけて解釈が行われ、パネルの画面表示がチラチラとふらつきながらもプロジェクトを開くことが出来た。が、エラーの嵐である。単純に再生すら覚束ない。古いプラグインが悪さをしているのか、外部サンプルデータとのやり取りで不具合が起きているのか現時点では判断が出来ない。試しに空のプロジェクトを新規作成してみると、それは問題なく普通に制御系コントロールが出来た。Rosetta2経由で動作するという話をネットでちらほら見かけていたが、過度の期待はしないほうが良いみたい。来週末は別途、Apple Silicon対応を謳っている現行版のDP11をテストしてみたい。

MAMPは旧インテル版でも動作

ざっくりとフォルダごとそのまま引っ越したMAMPはどうか。内蔵SSD以下のユーザー内にある「サイト」ディレクトリにもいくつかMAMP用のフォルダがあったが、それらは引越し済みである。起動させてみると「Apple Silicon専用のMAMPあるよ、アップデートする?」みたいなウィンドウが出てきた。そう言われればそうだ、と思いつつひとまずインテル版をRosetta2経由で開くと、普通に動作した。ブラウザでローカルにバックアップしているWordPressもアクセス可能だった。後日、Apple Silicon用のMAMPにリプレースしようと思う。

最新のApple Silicon対応版アプリが使えることの喜び

当たり前だけれど、Mojaveで堰き止められていた各種アプリケーションの最新版へのアップデートがようやく可能になった。地味な作業ではあるけれど、何となく楽しい作業でもあるので、来週まで取っておくことにしよう…と思ったが、直近の作業で必要だったので下記のアプリは最新版をインストールしてみた。

Pixelmator Pro 3.3.11

Mojaveから引っ越した旧版でもRosetta経由で問題なく動作したが、最新版にアップデートしてみた。とは言ってもマニアックな使い方はしておらず、ブログに掲載するための写真のリサイズやらファイル書き出しに使う程度である。

通知センターで使えるウィジェットが少ない

Mojave以前は、「MONIT」というウィジェットを愛用していたのだけれど、しばらくアップデートが無く、今もApple Silicon未対応で使えないのが残念である。全体的に通知センターを効果的に使うアイデアが少ないような気がする。ある意味、狭い液晶画面を拡張する機能なのだから、手前で作業しているアプリケーションの補助画面として使えれば良いのに、それにコストをかけるほどのものでもない、というのが実情かも。

期待していた日本語入力が非常に残念な仕上がりで幻滅している

これについては別途記事にするか、もしくは来週の引越し雑記:第2週目に詳しく書きたい。本当に残念な状況である。