連載第67回
2024年8月12日
G4ミニが無事OS9のCD-Rで起動後、筐体サイズについて思い巡らし、遂には「電源アダプター」について妄想が膨らむ

焼いたCD-Rをスロットに半分差し込んでから、背面の電源を入れ、起動音が鳴ったらすぐにCD-Rを奥まで挿入して吸い込ませる。速やかに有線で繋げているキーボードの「C」キーを押して続けて待つ。

そうしたら本当にOS9で起動してビックリした。

起動してデスクトップが表示され、CDがマウントされていることが確認できた。この後、やる事&やりたい事リストはざっくりとこんな感じ。

こんな感じだろうか。でもこれらは次回へ持ち越し。

それとは別件でG4ミニについて

G4ミニを机上に配置してあれこれ今更どうでもいい作業していたところ、ふと別の感情が湧いてきたので、突然話は横道に逸れるのだけれど、そのことについて書きたい。

初代G4 Mac miniが基調講演で発表された時、そのコンパクトサイズに大喜びしたものである。久しぶりに机上に置いてみると、やはり絶妙なサイズ感で、とても親近感が湧く。Mac miniのミニたる所以である。

2010年にモデルチェンジして上図右側となったデザインは、現行の2023年M2 Mac miniまで長期変更無し。ほんの数センチだけフットプリントが広くなっただけなのに、自分は2018年型のインテルMac miniを購入して受けた印象は「なんかデカいな…」だった。面積は広くなったとは言え、薄くはなったし(この頃からAppleは、ボディを薄くすることに異常に拘り始める)、そして何より「ACアダプターを廃して、電源を本体に内蔵する」という大きな設計変更を行なった。これはこれで正しい判断だったと思う。14年という長期間に渡ってデザイン変更がなかったのも、ブレードサーバーとして大量購入された実績を持つMac miniにおいては「現状維持」することが理に適っていたのも理解出来る。

実際、コンパクトで可愛い印象の初代G4ミニは、その本体ボディの約3分の1ほどの巨大な電源アダプターが別途必要なのである。当時も、あまりの巨大さにこれは邪魔だと思ったし、今回中古を買い直しても当然同じ気持ちである。電源アダプター詐欺である。

ARM Macになって状況が変化した

ノートPC型なら違和感ないけれど、「デスクトップ型PC」というカテゴリーなのに巨大な電源アダプターを横に並べなければならないダサさはどうしたものか。そこに大きく変化が起きたのは、M1を搭載してモデルチェンジした2022年型iMac。アイデンティティとなるディスプレイ部にCPUは当然のこと、スピーカーまで内蔵して極端に薄くなって驚いた。一体、この薄い筐体のどこに電源ユニットが??という疑問はしばらく時間が経ってから判明(表立って画像のメディアへの露出は控えられていた印象がある)。別途外付けの電源アダプターとして本体から取り除かれたのである。薄さ優先で電源アダプター復活、まあ、分からないでもない。

実物を見たことがないので強く主張できないが、写真画像で窺えるこのサイズ感、果たして大きいと見るか、小さいと思うか、とても微妙である。さすがにMac StudioやMac Proが電源アダプターになるとは思わないけれど、iMacが電源アダプターとなった今、Mac miniも再び電源アダプター駆動になるような気がする。

電源を搭載していないiPadでさえM1、M2と来て、さらにMacを差し置いて飛び級でM4を搭載する時代である。それらは僕が所有しているMac miniより高性能なのだ。Mac miniに何を求めるのか、というコンセプトの改訂にもよるけれど、電源アダプターはiPadが使っているものと同じくらいのサイズに抑えるのもアリだと思える。しかし立ち位置を変えて見れば、それくらい小さな電源アダプターにするのなら、これまで通り電源内蔵で良いのでは?とも言える。

M1 Mac miniも分解動画を見ると中身はかなりスカスカで、サイズを維持する必要があるからとりあえず…という印象を受ける。もし、Mac miniも電源アダプターを外付けにして動作する設計に変更されたら、ボディ本体はどう変化するのか?という点に興味がある。あまりに小さくしてしまうと使いにくくなって失敗するし、薄くし過ぎるとそれはもはやiPad miniになってしまうのではないかと思ったりする。

▶︎実は電源アダプターに注目している

もう一つの発想は、ノート型モバイルMac〜コンシューマー向けデスクトップMac共通の電源アダプターでまとめてしまうというもの。家庭のコンセントからアダプターまでは共通で、そこからボディ本体に向けてはケーブルの仕様を個体に合わせたものにする。僕はもう昔から複雑な仕組みやら事務手続きというのは忌避したい人間なので、分かり易さと「壊れた時の部品交換の容易さ」で言えば、この共有電源アダプターの仕組みが面白いと思う。