これまでCrucial M500 の960GBにギリギリ詰め込んで保存していたサンプル音源データが、アップデートなどで微妙に増量して合計1TBを若干超えてしまうことが判明。さて、ドライブを買い増しして2つのボリュームに分割保存すべきかどうか考えてみたのだけれど、デバイスを買い増すには微妙な容量。個人的には安価で速いCrucial MX100の1TB版がいずれ登場するのではないかと期待して、ここは出費を抑えることを優先、手持ちのSSDとHDでお手軽に組んでみることにしました。
用意したのは以前購入したCrucial MX100 512GBとLaCie LCH-LB2TTBを分解して引っこ抜いた状態でバックアップに使っていたSeagateの2.5インチ内蔵1TB HDのST1000LM024です。うまくいけば合計1.5TBになるハズで、当たり前だけど経費ゼロ。ちなみにこれと同等の物を既製品で探すと、WD Black2 2.5inch 120GB SSD+1.0TBというものがあるんですが、値段がべらぼうに高すぎです。
Mac Proでちょっと実験
以前からぼんやり実験してみたいと思っていたことがあります。Fusion Driveの解除に四苦八苦していた時、iMac 搭載のディスクユーティリティが専用バージョンだったことが強く印象に残っていたのですが、その特製バージョンを使えばわざわざターミナルを使わなくても簡単にFusion Driveを組み上げることが出来るのではないか?
そこでまず上記の2デバイスをそれぞれMac Proの内蔵ベイに取り付け、次に外付けHDにバックアップしていたiMac用の起動ディスクをFireWire経由で接続し、Mac Proをそこから起動。保存していたディスクユーティリティを起動してみると…特に何の反応もないので「ディスクユーティリティについて」を開いてみたらこのような表示が。
つまり、特定のMac(おそらくFusion Drive内蔵のiMacとMac mini)以外の機種で起動すると、期待していた「バージョン13(444)」ではなく、「バージョン13(450)」として振る舞うことになっているようです。なるほど残念。
Thunderboltケースに収納してから組む
アテが外れたので、素直にMacBook Airと外付けケースでFusion Driveを組むことにします。使用するケースはもちろん例の分解したLaCieのもの。
ケースを組み立てて、MacBook AirにThunderboltケーブルで接続したらFusion Drive構築のスタートです。
ターミナルで作業→チョー簡単!
では以前も参考にさせていただいたコチラの記事をiPadで表示させつつ作業に入ります。先に書いてしまいますが、当初予想していた面倒くささなんて微塵もなく、やってみればチョー簡単に出来ちゃいました。ちなみに参考記事には「リカバリーモードで作業」とありますが、今回は普段Macを使用している通常状態のまま作業に突入。
1.2デバイスは特にフォーマットもせずそのまま使用しました。デスクトップにはご覧の通りそれまでバックアップしていた計6ボリュームがそのままの状態。
2.【 diskutil list 】 と入力して、各デバイスのdisk番号を確認。今回の場合、SeagateのHDがdisk1、512GBのSSDがdisk2となっています。メモ。
3.【 diskutil cs create FusionDrive disk1 disk2 】 と入力して、SeagateとCrucialを合体させ、Fusion DriveをCreateします。disk番号は状況によって書き換えます。
10%…20%…30%…と進んで行き。
何やら作業が終わった模様。
4.【 diskutil cs list 】と入力すると、Fusion Driveが組み立てられていることが分かります。でも現時点ではフォーマットされていないので、デスクトップにはマウントされません…ということで、続けて
【 diskutil coreStorage createVolume 725D43FD-A1BB-4FAC-B195-1280C49B5FB7 jhfs+ SampleDATA 100% 】
と入力。赤文字の部分は適宜差し替えてください。
5.デスクトップにSampleDATA現る。
まとめみたいなもの
スタートして5分もかからず作業は完了。これで容量1.5TBのお手軽安価Fusion Driveが出来上がりました(経費ゼロで←これ重要)。今後しばらくはサンプルデータの追加予定はありませんので、壊れない限りこの1.5TB Fusion Driveで十分と思われます。気になるスピードですが、サンプルデータを書き込みコピーしている最中はやはり回転系HD(5,400rpm)がボトルネックとなってそれなりの時間はかかりました。これが実作業(読み込み)でどれだけストレスに感じるかはしばらく使ってみないと分からないけれど、安価なので許せてしまいます。参考までにベンチを取ってみると…。
たぶんこれはSSDの部分だけにアクセスしている結果なので参考程度に。大容量のサンプルを読み出す場合は、やはりソコソコに時間がかかると思いますが、やっぱり安価なので許せちゃう…というか今のところ不満は無し。
しかし個人的にはそもそも既製のサンプル音源を使うことがあまりない上、使うとしてもチョイスする音色は十数パターンくらいに固定化してきたし、それらが主にSSDにキャッシュされて読み出しが速くなればイイナ…って都合よく考えています。実際のところ512GBもあれば必要十分です。
ちなみにその他の既製Fusion Driveはどうなってるのかというと、2.5インチならSeagate Laptop SSHD 2.5inch SATA ST1000LM014という製品もあるのですが、これも回転系HDの部分は5,400rpmですね。WDのものと比べSSDが8GBと少なくて安価ですが、性能の方にはどう影響するんでしょうか。回転系HDを7,200rpmにする考えもあったけれど(現状だとHGST Travelstar 2.5inch 1TB 7200rpm 32MB SATA 6.0Gb/s 0S03565という製品がある)自分の作業内容だと特に性能を上げる必要もないかなって思いました。
何はともあれ、Crucialの1TB超えSSDが登場するまではこれでやり過ごすとにして、何か不具合が発生したらまたレポートします。
[Mac] 噂のFusion Driveを自分のSSD&外付けHDDを使って自家製で構築してみる。(Tools 4 Hack)
しばらく使っていないと、回転系HDの方はちゃんとスリープしますね。
2014-11-05 > フリフリのThunderbolt大作戦!